ラーメシュワラムとダヌシュコーディーを結ぶ道は、非常に幅の狭い半島に付けられているのですが、ダヌシュコーディーに向かって左手は外海ではなく、陸地と岩礁に挟まれた池のような状態になっています。
そんな大きな池の中にはぽつんとひとつの小島があり、そこへは土手状の細くて真っ直ぐな道が延びていて、誰でも簡単に島に渡れるようになっています。さて、それではその島には何があるのか?と申しますと、コータンダラスワーミー寺院というヒンドゥー教のお寺があるのです。
なんでも古代叙事詩「ラーマ-ヤナ」によれば、この地でラーマ王子が礼拝を行ったということで、それにちなんで建てられた寺院だということなのですが、それよりもこの寺院は1964年にこの地を襲ったサイクロンから、村で唯一被災を免れたということの方が興味深いのです。
まあ寺院の建物が一般村人の家に比べて各段に頑健だったから、そこだけがサイクロンにも打ち勝ったとも考えられますが、やはりこの場合は「神の御加護によって」とした方がおもしろいと思うのです。
そんなコータンダラスワーミー寺院の建物は、すでにサイクロン襲来時のものから建て替えられているようで、とてもきれいでデザインもスッキリしたものになっていました。しかしここでもヒンドゥー教徒でない私は本殿への入場ができず、本殿を取り囲むように付けられた回廊をひと回りしただけで「見学終了!」となってしまいました。規模はごく小さな寺院ですが、ここには毎日たくさんの信者が訪れるようで、門前に構える店には大量の椰子の実が山と積まれ、その周りにはなぜかヤギがうじゃうじゃいるのであります。で、私がここで一番印象に残ったことといえば、この砂地の地面に一歩足を踏み出すごとに、砂と一緒にヤギ印の甘納豆が足とサンダルの間に入って来てちょっと嫌だった、ということなのでありました。
糞は飼い主が責任を持って持ちかえりましょう。
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