マドライのガンディー記念博物館のすぐ近く、それはもう博物館の門を出て道を渡ったそのすぐ左側に遊園地があります。私はガンディー博物館に着く直前にオートリキシャから見えたこの施設が、もう気になって気になって仕方がなく、実は博物館の開館を待つ間にここにやって来て、やはりまだ開園前だったこの施設を柵越しにジロジロ見ていたのです。
そして博物館の見学を無事に済ませ、晴れて遊園地へとやって来たわけです。
券売所の料金表は数字を除いてすべてタミル表記でまったく理解できませんでしたので、とりあえず窓口に10ルピー札を突っ込んで「大人一枚」とちょっと恥ずかしげに申請すると、4ルピー(約8円)と印刷されたレシートと6ルピーのお釣りが返って来ました。
そのレシートによると、ここは「ラジャジー・チルドレン・パーク(RAJAJI CHILDREN PARK)」と言うようです。
園内はすでに子ども連れの家族で賑わっておりましたが、日本の遊園地ほどの混雑ではなく、それゆえ遊具は常に運転されているわけではないようでした。
自然に人が集まるのか、はたまた係員が集めるのか、とにかくどのアトラクションも満員になるのを待って散発的に動かされるといった感じでした。この遊園地はジェットコースターのようないわゆる絶叫マシーンなどはなく、回転系(観覧車とかコーヒーカップみたいな)の昔懐かしいものが主流でしたので、それについては特に書くほどのものはありません。ただ、「う~ん、これは・・・」と思わずうなってしまう変なものが多々見受けられましたので、ここではそれをご紹介して行きたいと思います。
たとえばこれです。これは回転遊具(ひとつ上の写真)の中心に取り付けられた人形なのですが・・・
う~ん・・・誰なんだろ、この人?
この額にS字状に張り付いた髪の毛と、意味深な含み笑いはタダものではないと思いますので、なにか著名なキャラクターなのでしょうか。
それからこれ、恐竜です。ただしこと恐竜に関しましては、この遊園地だけではなく結構いろいろな場所にあります。ついさっき出て来たばかりのガンディー博物館の脇にもありましたし、ハイダラバードの動物園にもありました。
それにこの恐竜は「完全な姿」でありますので、子どもたちも楽しみながら学習することができると思います。
しかしこれは問題です。足の感じからしておそらくこれはダチョウなのではないかと推察されます。
遊園地に遊びに来た子どもたちに、「アフリカに棲むダチョウという巨大な鳥を見せてあげたい」という気持ちは正しいと思うのですね。
しかしなんせこの状態じゃあねえ・・・
もうがっかりだよ・・・
で、
これはなんだろなあ~もしかしたらヒンドゥー教の神話を元にして造られたものなのかもしれませんが、私はこれを見た時走れメロスかと思いました。
これまで想像を絶する幾多の困難を乗り越えて来たのでしょう、メロスはすっかり満身創痍といった感じで、なんと鼻まで欠けてしまっております。
こんな姿で放置している運営関係者に、
メロスは激怒した。
そして最後はこの遊園地内にあった無料の遊具です。おそらくは子どもたちがより楽しい気持ちになれるよう、この遊具に取り付けられたと思われる数々のイラストなのですが・・・これは蝶々だと思うのですが、なんだかサナギの時代を飛び越えて、イモムシにいきなり羽が生えてしまったような蝶々です。
また見ようによってはキャベツの下にくっついたイモムシのようでもあり、石でつぶされているイモムシのようでもあります。
ちなみに体の下に描かれている線は、ひゅーと飛んでるという様子を表すための線ではなく、おそらくイモムシ、いえ、蝶々の脚なのだと思います。
そんな実にへたくそな絵が何枚もあるのですが、その極め付けがこいつです。これはアヒル(もしかしたら某有名キャラのつもりなのかもしれませんが、あまりにもへたくそ過ぎて著作権の問題もなさそうです)の絵描きが絵を描いてるところなのですが、お前に絵描きの描くような高レベルの絵なんか描けるわけないだろ!と突っ込まずにはいられないのであります。
まだまだこういう分野では発展途上にあるインドですが、さらなる経済発展で娯楽産業もレベルアップして、こういう面白いものがなくなってしまう日もそう遠くないことと思いますので、今のうち見られてよかったなあと思ったのでありました。
[dfads params=’groups=39&limit=1′]