13時出発予定の始発バスターミナルに、13時20分に入って来た我らが「ウルトラ・デラックス」なバスは、13時30分にようやく目的地のチェンナイ(私はマドライで途中下車となります)へ向けて出発致しました。マドライまでの所要時間は6時間ということで、予定通りに行けば夜の7時半の到着となります。
ということは、マドライでは暗くなってからの宿探しとなってしまいます。しかも私はこのバスがマドライのどこに到着するのかもよくわかっていないのです。
そこのところが結構不安でしたが、とにかくあとはなるべく早い時間に到着してくれることを祈るだけです。
バスはカニャークマリの街をあっという間に通り過ぎ、快調に走り出したかに見えたのですが、40分ほど走ったところで先日コヴァラム・ビーチから来た時にも寄ったバスターミナルに入ってしまいました。これだけ長い距離を走るバスですので、あまり頻繁に止まったりせずに、目的地目指して一気にぶわぁ~っと突っ走ってもらいたいと思うのですが、インドのバス運行事情はそれを許さないようで、車掌はなんとここで客引きを始めました。しかもなかなか客がつかまらないので、延々20分以上も客引きを続けていたのです。
結局バスターミナルを出発したのは14時30分過ぎでした。
15時、車窓に大きな風力発電設備が林立する風景が見えて来ました。私は9年前、この風景を列車から見たのですが、確かあれはカニャークマリを出てからそれほどの時間が経っていない時だったと思うのです。
はたしてこんなペースで本当に7時半に到着するのでしょうか。
やがてバスは高速道路に入りました。インドでもこうした高速道路網がどんどん整備されつつあり、昔ながらの街道筋の家々や街の喧騒が見られないのが寂しい半面、やはり高速移動による時間短縮と、きれいに舗装された路面の快適さは長旅には助かります。特に今回のように、なるべく早い時間に目的地に到着して欲しい時などは、実に強い味方なのです。
ところがやっぱりこのバスの運行事情は、ノン・ストップ直行一気に目的地へ!というのは許してくれないようで、たびたび快適な高速道路を外れては街中のバスターミナルに立ち寄ることになるのです。これはそのいくつ目かのバスターミナルなのですが、ここで時間は16時15分を回っていました。
もう絶対7時半になんか着かないんだろうなあ。
ここはちょっと大きめのバスターミナルということで、小休止となりました。
私も手足を伸ばすためにバスを下り、ついでにチャイを飲みました。乗って来たバスの乗務員さんも、同じお店でチャイを飲んでいましたが、こんな笑顔で話しかけられますと、もう無事に到着してくれさえすれば、時間なんてどうでもいいや、なんて思ってしまうのでありました。
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