インドでバナナといえばあり余り過ぎていてまったくありがたみが無く、果物屋には置いていなかったりします。バナナはそれだけを売る人(あえて「お店」とは言いません)が道端で売っているのです。まったくインド人はバナナを何だと思っているのでしょうか。しかし同じインドでも南の方にやって参りますとバナナの種類もぐっと増え、そのまま食べるだけでなく料理に使ったりとなかなかの存在感を見せているのです。
と、私がフォート・コーチンの散策をしておりましたら、おお、バナナを満載したトラックが停まっているじゃあありませんか。私が子どもの頃にはバナナは超高級品でしたので、子どもの私にこの光景を見せたら、気が狂わんばかりに喜んだことでしょう。たぶんヘンゼルとグレーテルのお菓子の家くらいインパクトのある光景だと思います。
インドではバナナのことを「ケーラ」と言いますが、さすがここはケララ州、ケーラにもひとつ「ラ」が付いているくらいバナナ天国なわけです。(ホントはケララは「椰子の国」の意味らしいですけど)とにかく子どもの頃の私にとって「一人でバナナを一房食べる」というのは夢でした。
ところが実際インドでバナナを見ると・・・もしかして一房ってその枝ごと全部ってこと?
さすがに一人じゃ食べきれません。どうやらここは普通のお店ではなく、バナナの卸業者のようです。
このおっさんが社長さんなのでしょうか。きっと子どもの頃からバナナには不自由したことがないのでしょうねえ。実にうらやましい。
くどいようですがこんなバナナの山を子どもの頃の私に見せてあげたかったです。
あー、でも私、幼稚園の時に母親がお弁当に付けてくれたバナナが「固いよぉ~」と言って泣いたんだった。
こんな青いバナナじゃ子どもの私は大泣きするだろうなあ・・・
そんな私は今でも「バナナは腐る寸前が一番おいしい」と思ってるのであります。
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