ゴアの人気リゾートであるカラングート・ビーチにも、やはりこれがありました。
はい、トウモロコシ屋です。少々小腹も空いて来ていたので、さっそくトウモロコシ屋のあんちゃんに値段を確認しましたら、おやまあ20ルピー(約40円)もするのかあ。さすがはリゾート地だなあ。
私は値段を聞いて一瞬買おうかどうか迷いましたが、まあ海を眺めながらトウモロコシをかじるというのもいいかもね、どうせ泳がないので他にやることもないわけだしねと思い直し、ポケットから100ルピー札を出してあんちゃんに渡したのであります。
するとあんちゃんはお釣りの持ち合わせがなかったようで、店をほっぽらかしてどこぞへ両替へ行ってしまい、なかなか帰って来ないのです。
ちなみにインドでは、このようにトウモロコシを炭の上に直接置いて焼きます。そして今、この炭の上に乗せられているのが私のトウモロコシなのです。ということで、私のトウモロコシは直火にさらされたままあんちゃんの帰りを待っているわけで、こうしてる間にもその表面がどんどん焦げて行ってしまうのです。
そこで私は屋台を回り込み、自分で自分のトウモロコシを焼くことにしました。
苦節9年、ついに私が客の立場から焼きの立場に変わった瞬間でした。
私ははからずもこうしてトウモロコシ屋気分を味わえたことがちょっと嬉しく、それでいて「今お客が来たらやだなあ」という恐れも抱きながら、自分のトウモロコシを炭の上で一生懸命転がしながら、あんちゃんの帰りを待ったのでありました。
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