そもそも名称に「マウント」が付いてしまうマウント・アブーですから、見晴らしのいい場所が随所にあります。
すでにご紹介致しましたアダール・デーヴィーですとかハネムーン・ポイントとかがそうなのですが、そんな中でも一番の絶景ポイントが「Guru Shikhar(グル・シカール)」です。ここは標高が1722mあり、ラジャスタン州で一番高い所です。
つまりここではなんでも「ラジャスタンで一番高い」という形容詞が付いてしまうのです。
そんなラジャスタンの最高峰には、さすがに観光客目当ての馬はいませんでした。馬もここまで上がって来るのは大変なのでしょう。
で、代わりにいたのが望遠鏡屋です。日本ではよく展望台などにコイン式の望遠鏡があったりしますが、ここのは人が番をしているという極めてシンプルな望遠鏡なのです。
それではどうぞこのラジャスタンで一番高い所にある望遠鏡の位置からの絶景をお楽しみ下さい。
えっ? むしろ望遠鏡がジャマで景色がよく見えない?
日本でも古くから山岳信仰があるように、この山もやはりヒンドゥー教(もしかしたら他の宗教でも)の信仰対象になっておりまして、山頂には小さいながらもラジャスタンで一番高い所にある祠があり、その外にはこのようなラジャスタンで一番高い所にある鐘なんてのも設置されています。これは日本でたまに見かける「恋人たちの鐘」みたいに、好きな人と一緒にこの鐘を鳴らすと幸せになれる、というようなものではありません。
これはあくまでも宗教的な意味合いの鐘ですので、そんな個人的なお願いをしてはいけないのです。
いや、待てよ・・・そもそも神様にお願いすることって、個人的なことが多いよなあ・・・
あー、やっぱいいのかもしれません。ラジャスタンで一番高い所で愛を叫んでも。
えー、さて、ラジャスタンで一番高い所の鐘を鳴らして愛を叫んだところで、ふとその横に立っている鉄塔を見上げてみましたら、てっぺんにはなぜかこのようなロボットがありました。見るからにおもちゃのような青いロボットは、その背中を鉄塔に突き刺されたような格好で仰向けのまま中空にさらされており、その左手をぐいっと天に突き出すことで、ロボットとしてのせめてもの威厳を保とうとしているかに見えるところが実に悲しいです。
しかしいったいこれはなんでしょう? カラスよけでもなさそうだし・・・
人々の信仰の対象となっているラジャスタン最高峰の、さらにその先から突き出たいわばラジャスタンの最最高峰に、なしてこのようなロボットが???
まあインドはとても奥が深いですので、理解不能のことも多いのです。
そういう疑問を抱きつつも、駐車場のある場所まで下りて来ましたら、そこには私の大好きなトウモロコシ屋が出ていました。くどいようですが、ラジャスタンで一番高いところにあるトウモロコシ屋なわけです。
ラジャスタンで一番高い所だというのに、値段を聞くと1本10ルピー(約20円)とのこと、決して値段は高くないのです。
さっそくがぶりとかじりついたところで、あっ、写真を撮ってなかった、ということに気づきあわてて撮りました。先端部分に一部欠損はございますが、ラジャスタンで一番高い所のトウモロコシがこれです。
その雄姿をとくとご覧あれ!
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