今日のインドも快晴です。気温も40度に達するでしょう。
(もうここまで定型文にしちゃおうかな・・・)
今日もニューデリーからこのメルマガをお届け致します。
まだ「本当にインドからなのか?」とお疑いの方がいらっしゃるかもしれませんので、今日もインドにいるという証拠をお見せ致しましょう。
このネットカフェには数十台のパソコンが並んでいます。
そしてそのどれもが、だいぶくたびれており、キィの文字が消えかかっていたりします。
そして機能も落ちているため、あまり反応のよくないキィもあります。
たとえば今使っているPCは「-」の出がよくありません。
ためしに「ニューデリー」と打ってみましょう・・・
「ニュデリ」
ねっ! 「-」が出ないでしょ!
お分かり頂けてところで、今日もさっそくインドの話題を始めさせて頂きます。
【本題開始】
さて、そんなわけで今日もニュデリ・・・じゃなくてニューデリーのネットカフェからお送りするわけですが、冒頭でパソコンの悪口を言ったからか、今ブレーカーが落ちて全部消えてしまいました・・・
ただ私はその直前にこの文を保存をしておいたので最悪の事態は免れました。
実は昨日のメルマガは完成直後にすべて消えてなくなり、書き直したものだったのです。
その事態を繰り返してはならじと、今日はこまめに保存しながら書き進めて参ります。
それではここで、一旦保存。
えー、今日はメールや掲示板にお寄せ頂いたものに対してお答えをするところから始めさせて頂きます。
えっ? 別に本当に聞きたくて書いたわけじゃない・・・
おあいそですって?
さあ、そんなの無視して始めましょう。「勝手にQ&A」です!
まずはじめは掲示板にお寄せ頂いた「narufu」さんからのお便りです。
「隊長さん、虫との闘いはその後どうなっていますか? 隊長がもしおそろしいムカデにかまれて歩き方がせわしなくなったらと思うと、もう心配で心配で・・・」
原文とはちょっと違いますが、要約するとそんな感じになります。
えーと、虫との闘いは終息に向かいつつあります。
まず蚊に対しましては正攻法の蚊取り線香を用いています。
この蚊取り線香はインド製(たぶん)で、色はエンジ、形は四角形のコイルです。
ホテルの近くの雑貨屋で買ったのですが、10コイルで17ルピーでした。それからマッチを1ルピーで買いました。
蚊取り線香は「モスキート・コイル」と言います。「モスキート・キラー・インセンス」ではないようです。
さて、この蚊取り線香には日本のもののように、金属製のスタンドが付いております。
ですからあとは何もいらないだろうと思ってホテルに帰り火を点けようとしたら・・・灰の受け皿が必要なことに気が付きました。
一瞬新聞紙でも下に敷こうかとも思ったのですが、万が一火が燃え移り蚊ではなくて私が煙に巻かれて死んだらいやです。
幸い床は大理石風の石製ですので燃えることはありません。それに自分ちではないので、そのまま蚊取り線香のスタンドを床に立てて火を点けました。
蚊取り線香は静かに煙を立ち昇らせ、天井の扇風機の風に攪拌されながらもじわじわとその効能を部屋中に行き渡らせ、あのいまいましい蚊を見事に殲滅してくれたようです。
そして翌朝その蚊取り線香を見てみますと、金属製のスタンドにはあのエンジの勇姿はすでになく、その代わりに白い灰が床に四角い渦巻きを描き上げておりました。
その変わり果てた姿は、わが身を灰にしてまで蚊の猛威から私を守ってくれた崇高な姿にも見え、はたまた風雨にさらされたネコの巻きグソのようにも見えたのであります。
そもそもあの角部屋は最近あまり客が入っていなかったようで、それをいいことに虫たちが集会所にしていた風があります。
なぜならあれだけいた小さなアリも、私が部屋を使い始めてからというもの姿を見せなくなり、スタビライザーの裏側に逃げ込んだ巨大凶悪ムカデも二度とその姿を私の目の前に現さないのです。
まさか感電して黒焦げになっているのでは・・・・
それはそれで怖いので、確認は避けたいと思います。
さて次のお便りです。
これも掲示板に寄せられた「みきぽん」さんからのものです。
「隊長さん、インドではどんなものを食べていますか。普段日本でよく食べていらっしゃるキャビアとかフォアグラとか塩むすびなどが食べられないのではないかと思うと、もう心配で心配で・・・」
ありがとうございます。
でも心配なさらなくても大丈夫です。
私は意外と粗食に耐えうる体質で、日本でもその訓練をしているくらいなのです。
フォアグラなんて産まれてこのかた一度も食べないように訓練を積み重ねています。そしてその記録はまだ更新中です。
さて、私のホテルは朝食が付いています。
朝食を取る場所は、ルーフトップレストランです。
豪華なインテリアに満ちた室内は、楽しい食事のひと時を約束し、また好みに応じてテラスのテーブルでも食事を取ることができます。
という雰囲気の写真入りパンフレットが入り口に置いてあるのですが、その写真はいったいいつ撮ったものなんだよ?えっ! それとも何か! ぜんぜん違うレストランを撮ったものなのかよ? えっ! なのです。
インドで迎えた初めての朝、私はどんな食事が私を出迎えてくれるのだろうか?と期待してルーフトップレストランに向かいました。
部屋に入るとなんだか薄暗く誰もいません。
私は一瞬、間違えて別の廃墟になった部屋に来てしまったんだと思いました。
するとテラスにいた白服の男が私に気づき、あわてて「今料理を持って来ます」と言うやいなや、階下に駆け下りて行きました。
待つこと15分、ようやく料理が運ばれて来ました。
どうやらバイキング形式のようです。
私は料理が並ぶテーブルに近寄り、ステンレス製の保温容器のふたを開けて中身を確認して行きました。
1番目の容器にはトーストが入っていました。
2番目の容器にはドーサ(お好み焼きみたいなものです)が入っていました。
3番目の容器にはマサラ(カレーみたいなものです)が入っていました。
4番目の容器は・・・ありませんでした。
あとはコーヒー、紅茶くらいです。
そして料理の並ぶ長テーブルの端っこには小さなガスコンロが置かれ、フライパンを持った先ほどの男が所在無さげに立っています。
見れば男の前のボウルには玉子がたくさん入っており、どうやら男はその場で玉子料理を作ってくれるようです。
そこで私は目玉焼きを頼もうと「ポーチドエッグ」と言いました。
ところがその男はきょとんとしているだけです。
私はもう一度「ポーチドエッグ」と言いました。
男はなにやらもごもご言いながら困った顔をしています。
しかたがないので、私はその男からフライパンを奪い取るとコンロの上に置き、その上で玉子を割るしぐさをし、さらにはその玉子の上に手の平をかぶせ「このままだ、このまま。なんにもいじるな」と言いました。
そこでようやく男は合点したようで、さっそく玉子を焼き始めました。
出来上がった目玉焼きは両面焼きのものでしたが、塩とコショウだけで味付けされたそれはなかなかおいしく、私は満足でした。
そしてあの男も、玉子料理のレパートリーがひとつ増えたことに満足そうな表情を浮かべておりました。
以下、毎日同じような料理の繰り返しなのですが、昨日は違っておりました。
昨日はバイキング形式が廃止され、メニューから料理を選ぶ方式になっておりました。
もっとも料理の内容はまったく同じ物ではありましたが・・・
お客が少ないのね、きっと。
ちょっと食事のことから話がそれてしまうのですが、そのレストランの壁にはエアコンがはめ込まれているのですが、そいつは前面カバーだけのまったくのハリボテであることを私は見抜いておりました。
そしてそれは木目調に成型されたプラスチック製のもので、なまじ高級感を漂わせようとしているだけに余計悲しく見えるものでした。
そんなインドの悲しい見栄を私は非常にいとおしく思い、食事の終わったあともテーブルに残り、その姿をノートにスケッチしておりました。
それでもあまりじろじろ見てインド人の尊厳を傷つけてはいけないと思い、ちらっと見てはノートに絵を描き、またちらっと見てはノートに描くという配慮も忘れなかったのでした。
ところがそんな私の配慮に対し、インド人及びインド政府の反応は過剰なものがありました。
次の日同じテーブルにつき何気なく壁を見ると、なんか感じが違うのです。
なぜかあまり貧乏くさい感じがしなくなっているのです。
なぜだろう?とさらによく観察してみると・・・・
なくなってました。あのエアコンカバーが。
そしてエアコンカバーを外したために露出してしまった穴を隠すため、額縁に入った絵が穴をふさぐようにかけられておりました。
私はそんなインド人のちょっと遅すぎた見栄っ張りぶりに、本当にその場でくすくす笑ってしまいました。
レストランの壁はエアコンカバーがなくなったせいで、少しさっぱりしてしまいました。
しかしエアコンの穴を絵で隠したために、もともと絵のかかっていた壁のところが少し四角く黒くなっており、そのことがまた新たな悲しみを漂わせていることにインド人はまだ気づいていないようです。くすくす。
おっと、まだまだ質問があったのに、針小棒大的記述でこんな時間になってしまいました。
他にもメトロの工事状況などを書かなければいけなかったのですが、それはまた明日にでも書きます。申し訳ありません。
【本題終了】
なんだかホテルのことばっかり報告しているようで、もっと生き生きしたインドの街の報告が欲しいんだ!という人や、私の泊まっているホテルの関係者から文句が出そうです。
そういった状況を打破するためにも、ご質問を含めまして書き込みをよろしくお願い致します。