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理想と現実には必ずギャップがあるものなのだ:インドの床屋

         
  • 公開日:2012年6月25日
  • 最終更新日:2022年7月22日

イケメンの看板を掲げるここは床屋である。そしてこのイケメンの上にはヘア・サロンという文字がでかでかと書いてある。洋の東西(といっても日本とインドのことだが)を問わず、できれば誰だってかっこよくなりたいもので、映画スターの髪形を真似しようと努力したりするのである。なにしろ髪形は顔をいじるより手軽なのだ。

何を隠そう今では髪をいじる必要のなくなった私も、その昔は床屋に行って「野口五郎みたいにして下さい」などと臆面もなく言ったものである。
ところが出来上がって鏡を見ても、ぜんぜん野口五郎なんかに似ていない。だいたい顔が違うので髪形を似せてもどうにもならないのである。それでも本人からしたらあえて西城秀樹や郷ひろみを避けて「野口五郎」という無難(そうな)な道を選んだのである。ちぇっ。

で、この床屋もこんな看板を作って、「あなたもこんな風にかっこよくなれるよ」なんてことを暗示して純粋な人々を誘っているのであるが、少なくとも今やってもらってる人は看板の人みたいにはなれそうもない。

まっ、世の中のほとんどの人がそういう境遇なのだと思う。私としてはぜひそうであって欲しいと願う。

さっ、みんな元気出して行こう!

ブロックプリントの版木