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インドの持つエイジング効果とその対処法

         
  • 公開日:2014年12月17日
  • 最終更新日:2022年7月25日

インドと日本の架け橋エアインディアは、昨年(2013年)11月に最新鋭機ボーイング787型機を導入した。
そのことは昨年この場でご報告(こちらね)させて頂いたわけであるが、今回は「その後の787型機」の状況報告である。

と聞いて「なんだ、また飛行機の話かよ・・・」で済ませてしまったらいけないのである。
インドの変化、特に物質の変化の激しさは日本の数倍、いや、数百万倍なのである。つまりあの最新鋭機もインド人にかかったら、たった一年でこうなるというご報告なのである。

では、始めよう。

今回の帰路、私に与えられたシートがこれであった。後ろが壁なので「これは後ろの人に気兼ねなく背もたれ倒し放題じゃん!」と喜んだのもつかの間、すでにシート自ら倒れ放題したままでお出迎えしてくれた。
ちなみにその向こう側がオリジナルポジションである。

このままでは離陸の際にフライト・アテンダントに注意されてしまうので、まずは一旦元の位置に戻そうとしたら、あ~ら、リクライニングの操作ボタンがないじゃない。なんとまあ、本来ならステンレス製の銀色の押しボタンがはめ込まれているべき場所は、ぽっかりと穴が開いてしまっている。
それにしても、引っ張ったりねじったりするつまみならいざ知らず、押し込むだけの操作しかしない金属ボタンがどうしたらこのような状況になるのであろうか。
実に不思議である。

そんな金属製ボタンが行方不明になるくらいなので、個別モニター用コントローラーのプラスチック製ボタンなどひとたまりもなく、いくつかがなくなっており、ボールペンの先を使って音量調節をしなければならなかった。

そして極めつけはこれであった。これは天井に取り付けられた読書灯なのだが、いくらスイッチを押しても消えないのである。
インドからの帰路は夜間の飛行であり、食事が終わると機内は暗くなり、長旅の疲れからもしっかり寝たいところであるのだが、この読書灯のスポットライトが思いのほかまぶしく眠れないのである。

で、仕方がないのでおつまみにもらったピーナッツの空き袋を傷テープで貼りつけることにした。ピーナッツの袋が小さいため、その周囲から光は少し漏れてしまうが、直射光はしっかり遮断されたためなかなか具合がよかった。日本人の知恵の勝利である。

とまあ、今回の飛行機の事例はほんの一例で、インドでは実に早いスピードで物質が変化して行くので、もしかしたらインド各地にある遺跡なども、本当は古いものなんかじゃなくてついこの前作ったものなんじゃないの? なんていう疑惑も浮かんで来たりする。

なので日々アンチエージングにいそしむご婦人方などは、インドの旅はちょっと考えものかもしれないと思う次第である。

インドの伝統工芸細密画