〔当時のメモより〕 *金額に関しては当時1ルピーが約2円だったので、ただ単に2倍にすれば円価になります。 2010年3月25日(木) アーマダバード 晴 35℃ 目が覚めたら8時半だった。 ホテル前からオートリキシャに乗り駅へ 駅で体重測定(Rs.2入れる) 70.5Kgだった。 チケット予約オフィスへ 駅構内のファーストフード店で朝食 歩いてシディ・バシール・モスクへ 靴を脱いで中へ入る。 正直そうなオートリキシャを選んで、ダーダー・ハリーの階段井戸へ行ってもらおうとしたが、ドライバー氏は場所がよくわからないようで、近くの店で確認してから出発。Rs.20 ところが降ろされた場所は井戸ではなく、ハーティーシン寺院だった。 内部はすごい彫刻が施されているが、特に回廊に並ぶ本尊を安置した小部屋がすごい。なんだか日本のお寺を思い出してしまった。 靴を預けたじいさんにRs.2あげたが、あまり嬉しそうではなかった。 外に建つ塔はハヌマーンの御殿になっていた。 |
【以下の解説は2012年9月28日のものです】
〔以下メモに解説を加えて〕
2010年3月25日(木) アーマダバード 晴 35℃
目が覚めたら8時半だった。 下痢が止まらず体が少しだるい。 シャワーに入り、ヒゲと頭を剃る。サッパリ!! 9時半過ぎに出掛ける。
さすがにエアコンは快適である。早めに寝たのに8時半まで寝てしまった。 そしてもうひとつの快適設備であるホットシャワーも朝から大活躍なのである。それにしても「シャワーに入る」って言うか?
ホテル前からオートリキシャに乗り駅へ Rs.25だったがRs.30あげるとものすごい笑顔をくれた。
オートリキシャの料金は交渉の末に「25ルピー」となったのに、細かいお金がないので結局30ルピーあげてしまった。これではなんのための交渉かわからないが、ドライバーの喜びはとても5ルピー分とは思えないものだった。
駅で体重測定(Rs.2入れる) 70.5Kgだった。
そのくせ体重計には2ルピーコインを入れてしまう。この機械は1ルピーコインでも2ルピーコインでも同じように動くのだが、あいにく1ルピーコインの持ち合わせがなかったのである。 体重計にはいつもショルダーバッグを持ったまま、靴も脱がず、もちろん服も脱がないで乗るので、常に3~4kg重い数字が刻印されて出て来る。
チケット予約オフィスへ 6番窓口が外国人用 用紙を提出すると難なく予約できた。ムンバイからゴアまでの切符も同時に予約。
列車の予約は駅舎に向かって右側に独立して建つチケット予約オフィスで行う。外国人は特別扱いなので6番窓口での手続きとなる。ただし6番窓口は外国人専用というわけではなく、お年寄りや体の不自由な方、そして「Freedom Fighters」もこの窓口である。「Freedom Fighters」とはインド独立運動に参加した戦士を指すのだが、さすが建国の父マハトマ・ガンディーお膝元のグジャラート州だけのことはある。 そんな快適環境で予約ができるため、次の目的地ムンバイから先のチケットも取ってしまう。なんせ2001年の旅ではムンバイでスムーズにチケットを買うことができず、とても苦労したという苦い経験があるのだ。もっとも今はパソコンで簡単に列車の予約ができるので、そういうのを上手く使いこなせば、なにも私みたいに窓口に出向くこともないのである。
駅構内のファーストフード店で朝食 ベジ・ホットドッグとコーラ Rs.47
下痢をしているのにコーラにホットドッグの朝食はいかがなものかと思うが、スパイスの効いた料理よりはマシである。ベジ・ホットドッグはその名の通りベジタリアンメニューで、キャベツ、トマトとともに野菜コロッケ(カツレツと呼ぶ)がパンに挟まっている。
歩いてシディ・バシール・モスクへ 中はひっそりとしていてちょっと入るのがはばかられる。
シディ・バシール・モスクは美しいデザインの二本のミナレット(尖塔)を持つ小さなモスク。「揺れる塔」とも呼ばれ、片方の塔を揺らすともう一本も揺れると言われている。耐震設計との見方もあるが、確かに2001年にこの地を襲った大地震(震源地は同州のブジだがアーマダバードも大きな被害を受けた)の際も倒壊することはなかった。
靴を脱いで中へ入る。 お祈りをしていたおじいさんが、モスクの説明看板を教えてくれた。 おじいさんにお礼だけ言って(手真似で)帰る。
中途半端な時間(11時過ぎ)だったからか、モスクの中は老人がただひとり静かにお祈りをしているだけだった。老人は言葉の通じぬ異人観光客に、「せめてものもてなし」といった感じで英語の説明看板を指し示してくれた。
正直そうなオートリキシャを選んで、ダーダー・ハリーの階段井戸へ行ってもらおうとしたが、ドライバー氏は場所がよくわからないようで、近くの店で確認してから出発。Rs.20
「見た目で人を判断してはいけない」と言うが、初めて会うオートリキシャのドライバーを選ぶには、やはり「見た目」で判断するしかない。しかし観光客の少ないアーマダバードでは、総じてドライバーは真面目な人が多いようだ。まあ油断は大敵だが、私は性善説派なのでインドでもそれを基本にしている。
ところが降ろされた場所は井戸ではなく、ハーティーシン寺院だった。 せっかくなので中に入る。
ドライバー氏は決して私を騙したわけではない。なにしろ出発前に近くの店で私が行きたい場所を説明し、それを聞いた店のおやじがドライバー氏に場所を説明した結果がこれだったのである。なので悪いのはあの店のおやじ、いや、たぶん私の発音が悪かったのだろう。ダーダー・ハリーの「ハリー」とハーティーシンの「ハーティー」を聞き違えて・・・まっ、もうここに来てしまったんだし、オートリキシャはすでに行ってしまったしで、とりあえずこの寺院を見学すればいいのである。これもきっと神のおぼしめしなのだ。
内部はすごい彫刻が施されているが、特に回廊に並ぶ本尊を安置した小部屋がすごい。なんだか日本のお寺を思い出してしまった。
この寺院は例の裕福な信者たちに恵まれたジャイナ教のものである。従って内部はどこも美しい彫刻が施されていて、ほとほと感心させられてしまうのである。ジャイナ教では聖人とされる人が24人(確か・・・)もいるため、本堂をぐるりと取り囲む回廊には小部屋がしつらえられ、その各部屋にそれぞれ聖人の像が安置されていた。
靴を預けたじいさんにRs.2あげたが、あまり嬉しそうではなかった。
こういう「心づけ」というか「気持ち」というか、とにかく定価のない支払いはホント難しい。マウント・アブーのジャイナ教寺院でも渡した金額に不満顔(とこちらは受けとめた)をされた。それともジャイナ教では、いくらもらっても嬉しさを顔に出さない修行でもしているのだろうか。
外に建つ塔はハヌマーンの御殿になっていた。
境内(と言うのだろうか)にも美しい彫刻を施した高い塔が建てられていたが、ハヌマーン・ラングールの棲家となっていた。ジャイナ教は不殺生が重要な教義のひとつになっているので、動物には実に寛容なのである。