バルメールの観光開発に余念のないガイドが、バルメール観光の総仕上げにして最大の目玉と位置付けているのは「バルメール城」のようでした。
バルメール城は街の南側の小高い丘に築かれています。
城へ続く道は狭く急なため、私たちはふもとでオートリキシャを降り、徒歩でつづら折りの道をえっちらおっちら登らなければなりませんでした。しかしまあ、いくら観光客の少ない街とは言っても、最大の観光スポットである城への道がこんなに閑散としていていいのでしょうか。それに車をふもとで乗り捨てなければならないというのもいかがなものでしょう。
すでに時刻は午後4時になろうとしており、太陽は若干西へ傾いたとはいえまだまだ日差しは強く、私たちはふうふう言いながら細い坂道を上り続けました。
そしてようやく城の一角に近づき、一息ついてその建物を仰ぎ見れば、なんとまあずいぶんくたびれたお姿じゃあありませんか。ジャイサルメールで見たハーヴェリーの中にも、きちんとした修復保存が行われていないものがありましたが、それとは比較にならないほどの荒れ模様で、これはちょっとなあ・・・といった感じです。
はたしてこんな城に見るものなんかあるのだろうかと、いまさらながら心配になって来てしまった私なのでありました。
*情報はすべて2010年3月時点のものです。