ジャイサルメール駅近くのバスターミナルを出発すると、ようやくバスはバルメール目指して本格的に走り出しました。
とは言え、鉄道が通っておらずバスが重要な移動手段となるこのルートでは、バスは街道沿いの集落らしきところにちょくちょく停まっては乗客を乗せて行きます。
このバスもあっという間に車内が混雑して来ました。で、そこでおもしろかったのが、人々の身なりがバスに乗り込んで来る場所によって少しずつ違うということでした。目立つのはやはり女性の服装と装飾品なのですが、それぞれが属する部族の伝統的な衣装(または色遣いや着こなし)で身を固め、腕には何本ものバングルをはめていたり、また銀製の腕輪に4、5cmはあるのではないかと思われるスカイツリーのような突起物がくっついたものなどを着けていたりと、それはもう実に特徴的なのです。
先ほどまで二つ前の座席に座っていた人たちが途中の街で降りて行きましたので、改めてその全身を眺めて見ましたら、原色好みのラジャスタンの中にあっても、この辺の人たちの衣装というのはさらにいっそうハデハデキラキラしているのではなかろうかと思ってしまうほどのきらびやかさでした。一方男性の服は白い質素なものが目立ちましたが、それでも結構な歳のじいさんがピンクやオレンジのターバンを巻いていたりして、そちらもなかなかやるのであります。
いやあ、路線バスの旅というのは、こういうのが見られて楽しいですねえ。
*情報はすべて2010年3月時点のものです。