〔当時のメモより〕 *金額に関しては当時Rs.1が約2.7円、3倍にして1割引けば簡単に計算できます。 7/5(木) ハイダラバード 曇 夕方から雨 気温30℃ 7時15分頃起きる。夜中に怖い夢でうなされる。 朝食後、10時より街へ出る。州立博物館へ SONY(食堂)でチキンフライドライスを食べる。 水とチョコバーでRs.30 夜、ロッキー |
【以下の解説は2010年1月26日のものです】
怖い夢を見ました。
ホテルの部屋で寝ていると、足元の方向にあるドアが少し開き、誰かが中を覗いている。
体が重くて起き上がれないが、頭だけ少し上げてその顔を見ると、どうやらこのホテル(今泊っているところではなく、おそらくメインバザールの宿)の従業員らしく、部屋に侵入しようとしている様子。
そこで大声で「誰だおまえわあ!入って来るんじゃない!」と叫ぶも、声がうまく出ず、何度も何度も叫びまくる・・・
と、ここで目が覚め、「あっ・・・もしかしたら今本当に声を出して叫んでいたかも・・・」と思っていたら、今朝Mくんが、「ゆうべなんかうなされてたぞ。その声が怖くてそっち見られなかったよ」と言っておりました。やっぱ叫んでたんだ・・・
さて、今日は少し知的に博物館でも見てみようかと思い立ち、朝一番(といっても10時頃ですが)にホテルからほど近い考古学博物館に出掛けました。
ところが博物館は10時半開館ということで、しばらくその辺をぶらついて時間をつぶし、開館後すぐに切符を買ったのですが、なんと入館料50パイサ(1ルピーの半分でかなり安いです)に対して1ルピー貨を出すと、まだお釣りがないので帰りにもう一度ここへ寄ってくれとのことでした。
まったくインド人というやつは宵越しの銭は持たない主義なのか、店などでもお釣りというものの用意をしていないので、朝一番の買い物などは、こちらが小銭を用意しなければならないのです。
博物館にはいろいろな展示物がありましたが、はっきり言ってよく覚えておりません。たぶんこの近辺で出土したなにかとか、昔の人が使っていたなにかとか、伝統的な手法で作られたなにかとか、とにかくそんな考古学的に貴重ななにかたちが展示されていたのだと思います。なにしろカメラ持ち込み料をケチったために、写真も残っていないのです。
博物館の展示物に感動して(うそ)出て来ると、チケットブースに寄ってお釣りの50パイサを受け取ろうとしたのですが、係のおっさんは「まだお釣りができないんだ。もう少ししてからまた来てくれないか」などと言うのです。
もう少ししてからって言ったてさあ・・・もうこれ以上私の興味を引くようななにかがここにあるとは思えません。それに館内には他の入館者だってチラホラ見えますので、お釣りがないってのがおかしいでしょう。それともみんなに「お釣りがないから後でまた来てくれ」と言って、そのまま入館者数分の50パイサをネコババしようって魂胆なのでしょうか。
とそこまで深読みしておきながら、50パイサのために時間をつぶすのもいやなので、お釣りはあきらめて博物館を出て来てしまいました。係のおっさんの完全勝利です。
そしてこの日、私はインドに来て初めて生オレンジジュースを飲みました。
インドに来てから今まで何度も目にしてきたジュース屋ではありましたが、これまではちょっと警戒してこうしたものには手を出さなかったのです。なにしろ清涼飲料水なども缶やビンに入ったものしか飲まず、あの専用サーバーみたいな機械で紙コップに注ぐやつでさえ、飲まないようにしていたのです。ああいうやつは原液をどんな「水」で薄めているかわかりませんし、砕いた氷が入っていることもありますので、それを警戒していたのです。
しかし昨日動物園の売店で缶コーラだと思って注文したものが、実はサーバーから注ぐ紙コップのやつでありまして、一瞬「しまった」と思ったのですが、まあもったいないので飲んだわけですよ。そしたら特にその後お腹を壊すわけでもなく、夢にはうなされましたがいまだにぴんぴんしてますので(考えてみたらコーラの原液を割るのは炭酸水なので、そこらへんの水道水を使うわけがないんですよね)、これなら生ジュースも大丈夫なんじゃないかと思ったわけです。だって100%果汁なら、生水の混ざる余地がないわけですから。
そのジュース屋は子どもがやっていました。元祖子ども店長です。値段を聞くと一杯10ルピーとのこと、ビン入りのコーラが12ルピーくらいしますので、なかなか安いです。
じゃあ一杯おくれと注文すると、子ども店長は慣れた手つきでオレンジの皮をむき(たしか4個くらい)、そいつを手回し式ジューサーに放り込むや、一生懸命ハンドルを回し始めました。
このジューサーは内部がスクリュー状になっていて、果肉はそのスクリューの溝で奥へ引き込まれながらつぶされて行き、そのままカスと化して排出されて行くのです。そして果汁は反対側の口元からじゅわじゅわと出て来て、下に置いたステンレス容器に溜まるという仕組みなのです。
オレンジを絞り終えた子ども店長は、果汁の溜まったステンレス容器を持ち上げ、それをコップに注ぐか・・・と思ったら、その前に大きな氷の入った容器(ざるだったかな?)にさっと果汁を通したのです。
まあそれは果汁を冷やすというサービスなのでしょうが、そんな得体のしれない氷にせっかくの100%天然果汁を通すなんて・・・これじゃあもう ♪ぽぉ~んジュースぽんジュース、天然純度100パーセントぉ~ とは言えなくなってしまうじゃありませんか。
あ~、安全だと思っていた生ジュースがぁ~、これじゃあまた今夜うなされてしまう~
でも、せっかく子ども店長が作ってくれたんだからという思いと、もうどうなってもいいやぁという半ばヤケクソ根性で、私はジュースを飲んだのでありました。
そしたら、
うまい! もっんのすごくうまいです!
結果的にこれで下痢することはなく、悪夢にうなされることもありませんでしたので、この後私はすっかりこの生ジュースのファンになってしまいました。
そんな子ども店長を写真に撮っておりましたら(上のジューサーを回している写真です。実はもう絞り終わった後だったので、ヤラセ写真です)、どこからかおっさんが小さい子どもを連れて来て、子ども店長の横に立たせました。私が「誰?」と聞くと、子ども店長は「僕の弟だよ」と説明してくれたのですが、とすると、そのおっさんは彼らの父親なのか?
おいおい、子どもに働かせておいて、あんたはどこでなにしてたんだい?
というギモンもありましたが、そこはこの子ども店長とその弟に免じて不問にし、パチリと写真を撮ってあげたのでありました。つづく
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