〔当時のメモより〕 *金額に関しては当時Rs.1が約2.7円、3倍にして1割引けば簡単に計算できます。 6/22(金) カニャークマリ 晴 気温28℃ 4時に目が覚める。外では4時の時報のお知らせ。 5時過ぎに起き出す。お祈り(?)がスピーカーから流れ出し、次々と漁船が海へ出て行く。 屋上に上がり、日の出を待つ。 お茶(Rs.10)を飲み、トースト(Rs.10)の朝食をとる。 12時過ぎCheck Out ガート近くのレストランでリムカRs.10。 2時過ぎ、ハガキを出して駅へ。 4番カウンターに並び、無事席を確保。 風力発電の装置 岩山多数。山から湧き出す様に雲が浮かぶ。 18:10 食事注文 食事、待っても待っても来ず。 9時半、ようやく食事到着。 |
【以下の解説は2010年1月12日のものです】
♪ ダバダ~バ、ダバダァ~
インド亜大陸最南端の聖地、カニャークマリの朝は早い。
まだ漆黒の闇が支配する午前4時、街には時を知らせる放送が流れる・・・なんとまあ迷惑な・・・
まあそんな放送を聞いたということは、私はそれより前に目が覚めていたということなので、実際は特に迷惑でもなんでもなく、逆に「ああ、もうみんなも起きる頃なんだなあ」と思ってホッとしたりするのであります。
ここは海に面した街ですので当然漁業も盛んなわけで、5時ごろにはもうたくさんの漁船が競って沖に出て行くのが見えました。(実際には「漁船の灯す明かり」が見えたのですが)
このホテルのサービスである、「もうすぐ日の出ですぜ!」と叫ぶ生声のウェイクアップ・コールを待って、今朝はカメラを持って屋上へと上がってみました。
ほ~ら、インド人達もみんなして屋上に上がって来て、ご来光を待っています。(写真は隣のホテルの屋上に集まる人たち)しかし、今朝もまた水平線には薄く雲が広がっていて、すっきりとした日の出とはなりませんでした。
う~ん、今朝が最後のチャンスだったので、実に残念です。
というわけで、この日はカニャークマリを発ち、一路チェンナイへと向かう予定になっておりまして、ホテルをチェックアウトすると、最後にもう一度「最南端」を見ておこうと海岸へ向かいました。
しばらく三つの海が交わり打ち寄せる波を見て、「ほぉ~」などと意味もなくため息を漏らしたりしておりましたが、海はいつまで眺めても海に変わりはなく、それより私は先ほどから小さな鉄鍋でせっせと豆を炒っている豆売りのばあさんの方が気になって仕方なかったのです。なにしろ私は豆好きで、食べだしたら「やめられない止まらない、カッパエビセン」状態になるほどなのです。
ばあさんは平たい鉄鍋の中に砂利を入れ、それで豆を炒っていました。豆は小粒ですが、どうやらピーナッツのようです。
値段を聞くと5ルピーだというので、ひとつ買うことにしました。
ばあさんは切った新聞紙をコーン状に巻くと、その中いっぱいに豆を入れてくれました。まるでテーマパークで買うポップコーンのようです。
豆はやはりピーナッツでした。
全体的に炒りが甘く、少し焦がすくらいの方が香ばしくておいしいのになあと思いながらも、最南端の海を見ながら食べる豆はなかなかのものでした。
さて、実は今回乗る予定の列車はちゃんと切符が取れていません。現時点ではウェイティングリストに載っている状態、つまりは空席待ちというところなのです。
そんな状態ですので、駅には早めに行き窓口で確認しようとしたのですが、見れば相変わらずの長い列・・・
そこでふと思い出したのが、「席が確保できなかったら車掌に頼んでみよう。車掌はかなりの権限を持っているのでなんとかなることもある」というガイドブックの情報でした。そうだ、車掌がそれほどの権限を有するインド国鉄なら、駅長はさらに強大な権力を持っていて、お願いすればなんとかしてくれるかもしれないぞ。
そう思った私はさっそく駅長室に行きました。
さすが駅長、その地位と権力は実に偉大なものでありました。
そりゃあもう偉大過ぎちゃって、こちらが部屋に入って「あの~」と言っただけで、駅長はこちらをチラリとも見ずに、たった一言「窓口へ行け」とおっしゃったのです。
まったく相手にされなかったというわけです。
仕方なく窓口の列に並ぶこと30分、結果は難なく希望の寝台を確保できました。
急がば回れと言いますし、裏取引に走るより、お天道様の下をどうどうと胸を張って歩けるよう、常に正攻法で行きたいものです、なるべくならね・・・
つづく
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