フォート・コーチンの名所といったら、なんといってもチャイニーズ・フィッシングネットです。チャイニーズ・フィッシングネットは巨大な四手網で、5、6人の男たちが力を合わせて海の中に沈めたり上げたりしています。
しかし残念なことにその水揚げ量(というより釣果と言った方が適切かも)は悲しいくらい少ないのです。ところがそのチャイニーズ・フィッシングネットのすぐ後ろでは、毎朝魚のセリがにぎやかに執り行われ、たくさんの魚が売り買いされています。実はこれは主に漁船で漁をして来たものなのです。で、これが結構いろんな種類があるのでちょっと見てみましょう。
まずはアジのような魚とイシダイみたいに縦じまのある魚です。
見た目は地味ですが、その分なんとなくおいしそうです。次はタイのような魚ですが、目のところをつかまれて実に痛そうです。
下の魚たちも「げっ!あんなとこ持たれちゃってるよ!」と驚いているようです。それからこちらはなんとも口に迫力のある魚です。
赤い色が食欲を誘いますが、なんだか恨まれそうで怖いです。箱からはみ出すほどの大きい魚もいます。
シイラでしょうか。
乾燥してミイラにならないよう氷がかけられています。これはヒラメかカレーでしょう。
まるですでに三枚に下ろされたようで、そのまま使えそうです。日本人の好きなイカもあります。
以前この地でイカのことを「カルマリ」と教わったのでてっきりインドの言葉(ケララ州はマラヤーラム語)だとばっかり思っていたら、カルマリはイタリア語だかスペイン語だかで、とにかくインド固有の言葉ではありませんでした。こちらは世界中の人が好きなエビです。
エビを旨いと感じるのは万国万人共通のため、その時代でもっとも経済力のある国にエビが集まると聞いたことがあります。
かつてはそれが日本だった時代もあったようですが、今はどの国なのでしょう。さらにイセエビもいます。
でもイセエビは伊勢の海老ですから、こいつはコーチンエビと呼ぶべきなのかもしれません。それからカニだって売っています。
これはコヴァラム・ビーチで食べたことがありますが、殻が固くて厚く、身が少なく、しかもべっとりとソースに絡めて調理してあるのでとても食べづらく、食べた気がしませんでした。
でも味噌仕立てのカニ汁にしたらおいしそうです。
とまあ、このようにフォート・コーチンの魚介類は実に豊富なのであります。
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