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第75回:ブジ / ガイド氏宅での夕食

         
  • 公開日:2014年6月18日
  • 最終更新日:2022年6月21日
〔当時のメモより〕
*金額に関しては当時の1ルピー(Rs.と略す)のレートを約1.7円とお考え下さい。

2013年11月22日(金)ブジ 晴

郊外にあるガイド氏の家は、大震災後3年間のシェルター暮らしののちに、政府の用意した土地を買い建てたものとのこと。
ホームステイも受け入れており、なかなかモダンな生活をしているように思う。

ご両親も奥さん(現在妊娠中で1月10日が予定日)もなかなかリベラルな感じで話が弾む。

食事は小麦粉で作ったパスタ様のものが入ったカレー(味はトマト系であまり辛くない)、ジャガイモのカレー(ドライタイプ)、チャパティ、雑穀米のリゾット風といったラインナップ。

昼食に続いてのインド家庭料理と体の疲れから少々警戒していたが、思いのほかおいしかった。特にジャガイモの味が昔ながらのクセのある味でとてもおいしく、リゾット風のやわらかいご飯も疲れた胃にやさしくとても良かった。

バターミルクは甘くなく、ほのかな酸味でこれまた思いのほかおいしく、口の中がサッパリして良かった。

9時頃車で送ってもらう。

ランドリーは金曜日で休み。明日の夕方に仕上がるとのこと。
そういう事は先に言って欲しいものである。

中庭では若者たち(一部年配者もいる様だが)が話に花を咲かせている。(現在22:46)

〔以下メモに解説を加えて〕

2013年11月22日(金)ブジ 晴

郊外にあるガイド氏の家は、大震災後3年間のシェルター暮らしののちに、政府の用意した土地を買い建てたものとのこと。

昨日、今日とブジ郊外の村をいくつか見て回った際、ガイド氏から多くの家が2001年の大震災で壊れてしまい新しく建て直したものなのだと説明を受けていたのだが、ガイド氏自身もまた被災者だということに思いが至っていなかった。

ガイド氏宅は大邸宅ではないが、お世辞抜きでなかなか良い家に見えたのでそう言うと、彼は「It’s a long story」という英会話の教材以外では初めて聞く言葉から、震災から今に至るまでの経緯を簡単に話してくれた。

ホームステイも受け入れており、なかなかモダンな生活をしているように思う。

外国人のホームステイも受け入れているとのことで、二階のゲストルームを見せてもらったが、全体的にピンクで統一されたかわいい部屋から察するに、おそらく女性のみ受け入れているのであろう。
ご両親も奥さん(現在妊娠中で1月10日が予定日)もなかなかリベラルな感じで話が弾む。

奥さんはなかなか闊達によくしゃべる人で、私のインド人家族並びにその家の嫁というイメージがすっかり崩れ去り、お蔭でわれわれ一行はすっかりくつろぐことができたのである。
インド、ブジのガイド氏宅

食事は小麦粉で作ったパスタ様のものが入ったカレー(味はトマト系であまり辛くない)、

白く見えるのがパスタのようなもの。
インド、ブジのガイド氏宅での食事

ジャガイモのカレー(ドライタイプ)、

これはインド版肉じゃがといったところだが、肉は入っていない。
インド、ブジのガイド氏宅での食事

チャパティ、

チャパティはナンのように発酵させず、また焼くのもフライパンであるが、一般の家には当然タンドール(窯)などないので、これが普通である。
インド、ブジのガイド氏宅での食事

雑穀米のリゾット風といったラインナップ。

日本人が来るからわざわざ作ったということではないのだろうが、これはなかなか日本人の口に合う料理だと思う。
インド、ブジのガイド氏宅での食事

昼食に続いてのインド家庭料理と体の疲れから少々警戒していたが、思いのほかおいしかった。特にジャガイモの味が昔ながらのクセのある味でとてもおいしく、リゾット風のやわらかいご飯も疲れた胃にやさしくとても良かった。

好きなものを好きなだけ注文できる食堂とは違い、家庭料理はこちらの口と胃を料理に合わせないといけないので、時として辛いこともある。しかしガイド氏宅で供されたものは、こてこてのインド家庭料理ではなかったのでどれもおいしく頂けた。

バターミルクは甘くなく、ほのかな酸味でこれまた思いのほかおいしく、口の中がサッパリして良かった。

しかしそんな料理の中で唯一誰も手を出さないものがあった。
それがバターミルクである。
バターミルクは発酵乳であるが、おそらくとかくお腹を壊しがちな牛乳と水という組み合わせから、みな手が出なかったものと思われる。
インド、ブジのガイド氏宅での食事そしてほぼ食事が済んだ頃、ついに奥さんがそのことに触れた。「バターミルクは誰も飲まないの?」と・・・
私も普段から牛乳を飲むと下痢をする体質であり、ヨーグルト飲料であるラッシーなどでも、飲んだ後毎回下痢をしてしまうので、このバターミルクも避けていたのである。
しかし、先ほどまであれだけ朗らかに話をしていた奥さんから、ちょっと悲しそうな顔で「誰も飲まないの」なんて言われたら、そりゃあ「飲みます飲みます、もちろん飲みますよ。今からもらおうと思っていたところなんですよお、はっはっは!」などと言いながら飲むしかないのである。なんだか失礼な言い方かもしれないが、インド人と深く付き合うと、生水や得体の知れない飲み物なんかも、どうしても断れず飲み干さなきゃならないこともあるのである。

注:ちょっと知り合っただけの人からのもらいものは、睡眠薬強盗などの可能性もあるので要注意である。

でも飲んでみたらなかなかおいしかった。
ただし飲み心地とお腹の調子はまた別物であるから、果たしてこの後どうなるかはわからないのである。

9時頃車で送ってもらう。

夕食時にお酒が出ないのは残念だが、その代り帰りも車で送ってもらえるので助かる。
ランドリーは金曜日で休み。明日の夕方に仕上がるとのこと。
そういう事は先に言って欲しいものである。

なんと昨日の朝出した洗濯物がいまだに手も付けられていなかった。
ランドリーのセームデイ・サービスというのはあるが、スリーデイズ・サービスなんて聞いた事がない。
こちらはいつ出発するかわからない旅人なんだぞ。

中庭では若者たち(一部年配者もいる様だが)が話に花を咲かせている。(現在22:46)

若いY棒は仲間に加わり楽しいひと時を過ごしているようであるが、私はもう限界である。
中庭に面したドアと窓を開け放ち、人々の話し声を子守唄代わりにして寝てしまうのである。

インド、夜のゲストハウス

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