〔当時のメモより〕 *金額に関しては当時の1ルピー(Rs.と略す)のレートを約1.7円とお考え下さい。 2013年11月15日(金) ジュナーガル 晴 30℃くらい 寄り道しながらゆるやかな坂道を登る。 砦に近づくに従って、後ろからオートリキシャや車がどんどん追い抜いて行く。人もかなり増えて来た。 入場料は取られないが、入口で名前と国籍、サインを書かされる。 |
〔以下メモに解説を加えて〕
2013年11月15日(金) ジュナーガル 晴 30℃くらい
この道はなぜか楽器屋が多い。
金管楽器や太鼓を吊るした店が目に付いた。もちろん楽器屋であろう。
そんな店がこの通りだけで何軒かあり、もしかしたらここは楽器の一大生産地なのかと思い、すでに店を開けていた一軒の楽器屋で店主と思われるじいさんに、壁に吊るされたトランペットを指差し産地を尋ねてみたら「ウッタルプラデシュ」との答え。
どうやら特に楽器の生産が盛んな町というわけではないようだった。
寄り道しながらゆるやかな坂道を登る。
町の人たちの表情は穏やかで、しつこく付きまとう輩もいないため、ぶらぶら歩くには持って来いの環境である。
そんな通り沿いにまた市場があったので入ってみた。先程寄った市場とは違い、こちらは野菜専門の市場のようである。肉や魚などを扱う市場からわざわざ離してもうひとつ市場を設けているのは、厳格な菜食主義者への配慮なのだろう。ということでどの店も当然八百屋なわけであるが、少しずつ扱う野菜の種類を違えて特徴を出しているように思えた。またどの店にも天井からロープが垂れさがっているというのが気になった。
日本でも昔は八百屋などで、お金の入った籠が天井から吊るされていたりしたが、ここではロープだけなのである。はてさて、なんのためのロープだろうかと思っていたら、なるほど、所狭しと並べられた野菜を踏むことなく、遠くに置いた野菜が取れるようにと設置された体を支えるロープであった。昔ドリフのコントで、よぼよぼのじいさんが天井から吊るされた紐に体を預け、左右に揺れながら商売をする居酒屋というのがあったが、それと同じような感じなのだ。
砦に近づくに従って、後ろからオートリキシャや車がどんどん追い抜いて行く。人もかなり増えて来た。
ガイドブックを読む限りでは、こんなに賑やかな場所とは到底思えなかったが、一大観光地並みの人出である。
某ガイドブックの記述と写真からは、ほとんど訪れる人のいない廃墟のように思えてしまっていたが、人を満載したオートリキシャが次から次へと坂道を登って来る。
そのほとんど全部がインド人観光客であるが、彼らは一族郎党引き連れてといった感じで、人も荷物も満載にしてやって来るのであった。
もっとも私は賑やかなことが嫌いではない。それよりむしろ廃墟のような寂しいところでなくてよかったと安堵したほどであった。
入場料は取られないが、入口で名前と国籍、サインを書かされる。
そんな大勢のインド人観光客にくっついて入口へ向かっていると、われわれだけが呼び止められたので、一瞬外国人だけに入場料を課すようになったのかと身構えてしまったが、そうではなく登録だけせよとのことであった。
ちなみにこの写真に写っている、頭にズダ袋を乗せて歩いている女の人たちもまた観光客である。ズダ袋の中身がなんなのかは知らないが、この後砦の中でもこうした姿のまま見学しているおばちゃんたちをたくさん見かけた。
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