2001/06/09 進化論 バンガロール
ヒトは直立歩行をすることによって脳が飛躍的に発達したと言われている。
両手が使えるようになったばかりではなく、直立ゆえに重い脳を支えられるようになったからである。
簡単に言えば、水の入ったバケツを運ぶのに、腕を水平に突き出して持つのは難しいが、頭の上に乗せてしまえば容易に運ぶことができるのと同じ理屈である。
インド人はよく頭に物を乗せて運んでいる。
それは水瓶であったり、ズダ袋であったり、カバンであったりする。おそらく20Kgは軽く乗せてしまうのだろう。駅のポーターなどは、中型のスーツケース2個を重ねて運んでいる。
しかし日本に於いては、ファッションモデルが本を頭に乗せて運ぶ姿くらいしかお目にかかれない。
あっ、今思い出したが、昔「ロンパールーム」と言う幼児向番組の中で「かぁーごぉーかぁーごかぁーごぉーをー、あーたまーにぃーのぉーせぇーてぇー、まぁーえーをー、よくぅーみぃーてぇー、さぁーああーるぅーきぃーまぁーしょぉー」と歌いながら、幼児が神妙な顔つきで頭にかごを乗せてそろそろ歩くという、まことに子供だましのコーナーがあった。
みんなはその後ファッションモデルになったのだろうか?
それともケロンパになってしまったのだろうか?
インド人はその頭の良さに定評があり、私も常日頃からそこら辺を感じているのだが、それはこの頭に物を乗せるという行為を長年続けることで首の骨が強くなり、通常より重い脳を支えることが可能になったとは考えられないだろうか。
しかしその反面、インド人の頭は比較的小さいと言うのもまた事実である。
これは詳しく調べたわけではなく、街を行き交う人々を無作為抽出法で選び出し、だいたいの感じでそうかなあと思っただけなのだが、たしかに小さい。
バイクのヘルメットなども、日本のよりかなり小ぶりであるように見える。
そして当然インド人は顔も小ぶりである。
そんなインドの街に、突然渡辺真知子が出現したら、インド人もびっくりであろう。
真知子はあまりの暑さに帽子を買おうとしても、なかなか頭のサイズに合うのが見つからず、インドの街で迷い道くねくねしてしまうのだ。
真知子以外でも、該当すると思われる方は、インドに来る前に帽子だけは買って行かれることをお勧めする。
話もくねくねしてしまったが、要するにインド人は頭に物を乗せるという行為が永きに渡り受け継がれて来たため、現在でもまだ、積載重量を差し引いた分の頭部になっているものと推察されるのである。
しかし、この様な運搬方法も時とともに消えて行きつつある。
そしてここ、バンガロールに代表されるようなIT産業の発展とともに、インド人の脳は飛躍的に肥大化して行き、近い将来インドの街は渡辺真知子で溢れることであろう。
その時は、ターバンなども「マチコ巻き」とか呼ばれるのであろうか。