2001/05/12 にじみ出る人徳 デリー
インドも朝は気持ちがいい、
気温だって35度くらいのものだ、はっはっはっ
私は朝の町を散歩しようとホテルを出て表通りに出た。
散歩を兼ねてネットカフェでも探そうというつもりだったのだ。
歩きはじめてすぐに若い男が声をかけてきた。
男は私に、いいネットカフェがあると言うのだ。
な、なんで私の考えてることがわかったのだ?
不思議に思いながらも男の言うことをさらに聞いていると、接続がとっても早くて快適なネットカフェだと言うではないか。
私は「さすが私だ、インドでもその人徳が認められ、自然に人が寄ってくるのだな、なんてラッキーな男なんだ」とすばやく理解し男の話しを真剣に聞くことにした。
男は「そこは接続が早い代わりに料金が高いのだが、今は朝のハッピーアワーなので安いのだ、すぐそこだ」と言う。
ますますラッキーではないか。恐いくらいだ。
私は男といっしょに歩きはじめた。
男はよほどこの私とお話がしたいらしく、しきりに話し掛けてくる。
内容はありきたりのことなのだが、まあ相手になってやろう。
しかしすぐそこと言ったわりにはぜんぜん着かない・・・へんだな?
私は男に、まだ着かんのか?と聞くと、男は、すぐそこだ、と言う。
こんなやり取りを繰り返しながら30分も歩いて着いたのは小さな旅行社だった。
中には目つきのするどい男がおり、チケットの手配してやると言う。
私は自分でやるからいいと言ったのだが、男もなかなか引き下がらない。
まったくこんなに好かれて、私の人徳にも程があると言うものだ。
そのあとも、私がおみやげ屋に行こうと歩いていれば、もっといい店を教えてやろうとか、歩き疲れたと思うとタクシーにお乗りなさいとか、絵葉書を買えとか、金をくれとか、たばこはないかとかうるさいのだ!おまえら!
こんな具合に、私のインドでの人気は気温と同様うなぎ昇りなのである・・・・
あー、うなぎ・・・登亭のうなぎ・・・