この写真を撮影したのは、コルカタ(カルカッタ)郊外の村です。
大都市コルカタから車で小一時間という場所でしたが、とても都市近郊とは思えないほどしっかりと田舎の暮らしが残る村でした。
そんな村の入り口には一軒の茶店がありました。
モンスーンの雨に降られ、私はここでチャイを飲みしばしの休憩を取ったのですが、店を出てふと振り返れば、誰が乗って来たものなのか一台の自転車が、バナナの葉で葺いた茶店の壁にもたせかけられていました。
実用一点張りといった感じのその無骨な自転車は、雨の中でなんとも言えない存在感を漂わせていたのでありました。