インドのとある商店街で見かけた少年です。
道端にひとりぽつんと立ち、手にはなにやらたくさんの物をぶら下げ、足もとにも同様の物がさらにたくさんまとめて置いてあります。 まあこのたたずまいから見て、路上で商売をしているんだなということは容易にわかるのですが、何を売っているのかがすぐにわかりませんでした。 なにしろ商品の色が地味であまり目につかないものですから、もう少しでこの少年の前を素通り、いえ、正確に言うなら、そこに物売りの少年がいることにさえ気づかずに通り過ぎるところだったのです。
ところがその時、インドの強烈な太陽が少年の持つ商品にちょびっと反射しているのが私の目に飛び込んで来まして、そこで初めて「ん?いったいこの少年はなにを売っているのだろう?」と思いよーく見てみたわけなのです。
少年が売っていたのはオイルランプでした。太陽の光を反射していたのは、このランプのガラスの火屋(ほや)だったわけです。で、値段を聞くと、ひとつ10ルピーだと言うじゃあありませんか。
10ルピーって日本円で30円もしないのですよ。
なんとまあ安いランプだこと。
まあ造りはあまり上等とは言えない簡単なもので、サイズも小さいものでしたが、ちゃんとガラスの火屋がついていてその値段はお買い得です。
ぜひひとつ欲しいものだと思ったのですが、これを日本まで壊さないように持ち帰る難儀を思うと、ちょっと手が出せなかったです。
しかし今あらためてこの写真を見てみますと、「あ~、やっぱりひとつ欲しかったなあ~」と、今更ながら私の購買欲に火をつけられるのであります。
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