インドの至宝にして世界遺産でもあるタージマハルは、アグラという町にあります。
なのでインドで「アグラ」と言えば、「タージマハルのある町」ということになります。
でも、日本人にとってアグラと言えば、漢字で「胡坐」と書く座り方の一種となります。
胡坐は正座のように窮屈ではありませんので、「さあさあ、足を崩して楽にして下さいな」と言われたら胡坐をかいたりします。(女性はあまり胡坐をかきませんが)
で、そんな胡坐はインド人もよくかきます。それも結構な長時間にわたってです。
ほらこのおじさん、間口の狭いお店で日がな一日こうして胡坐をかいて店番してたりなんかします。そしてこちらはオールドデリーにある有名レストラン「カリム」の調理場の風景ですが、みんな胡坐をかいてカレー鍋をかき混ぜたりなんかしております。
店番程度ならいざ知らず、体を使う仕事まで胡坐のままこなしちゃっているのです。もちろんインド人も、くつろぐ時にも胡坐をかいたりします。
たとえば列車の席に胡坐をかいて座ったりします。
まあ列車の席で胡坐をかくのは各自の自由なのですが、こちら側に向いている足の先をぐるぐる動かしたりなんかするのは、ちょっとやめてもらいたいなあと思うこともあります。特に直前まで革靴を履いていた足だったりしますと、そいつで車内の空気を攪拌するのはやめておくれよと懇願したくなります。
さて、この「胡坐」という言葉は、おそらく中国から日本に入って来たのだと思いますが、そもそも中国で「胡」と言えば外国を指しますので、胡坐の元を正せばインド発祥の座り方で、しかもタージマハルのある町が元祖だということも、なきにしもあらずでないこともないだろうと思わなくもないこともないのであります。
どっちなんだよ!
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