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2005年1月21日:パインズクラブ通信 第121号

         
  • 公開日:2022年8月10日
  • 最終更新日:2022年8月20日

暦の上では・・・

1月20日は「大寒」でした。

これは「ダイカン」と音読みで発音しますね。

この音読みっていうのはなぜか固い感じがします。そしてなんだかすごく大変なことのように思えます。

道を歩いていていきなり、

「あーたね、今日はダイカンですよ、ダイカン!」

なんて言われますと、

「えっ!そりゃ大変だ! 早く家に帰って雨戸にクギ打たなきゃ・・・」

なんて具合に思わず身構えてしまいます。

これが訓読みになりますと、

「あなたね、今日はおおさむですよ、おおさむ」

「ああ、そうでしたねえ・・・おおさむねえ・・・おおさむ、おおさむ・・・おおおおおおさむちゃんでええええ~すっ!」

なんて、違った意味で身構えてしまいます。

まあとにかくこれからまだまだ寒くなるわけで、みなさま風邪など召しませぬよう、健康管理には充分ご留意なさって下さい。

それでは、また来週!

 

って、すんなり終わらないってゆーか、終わらせないってゆーのがこのメルマガなんですね。よせばいいのにね。

 

さて、いよいよシーズン到来なのが、あのにっくきスギ花粉です。

くそ、スギ花粉め! 花粉のくせにこんなに苦しめやがって!

花粉だって訓読みにすれば「はなこな」じゃあないか、えっ!

おまえは所詮、はなのこななんだよ、は・な・の・こ・な! なろ~

なんて、鼻水垂らしていきがったっていけません。

目はかゆい、鼻はムズムズする、頭がぼぉ~として悪寒も走ります。

そこで目をぐりぐりこすり、ハナをぶりぶりかみ、頭をかきむしり、悪寒にヤカンのお湯をかけてみたりするのですが、そんなことをすればするほど辛くなります。

目の周りはただれて赤くなり、京劇の孫悟空みたいになります。

ハナもかみすぎて鼻の穴の周りがカサカサになってしまいます。

で、会う人ごとに、

「いやあ、私花粉症でしてね。 えっ? いえいえ、カンフーじゃないですよ。なんで『カンフー・ショー』なんですか。 しませんよ私、カンフーなんて。 そうじゃなくて、カフンです、か・ふ・ん! そうそう、杉ね、スギ。 でね、ハナがムズムズしてしょーがなくてですね、ついついハナかみすぎてね、皮がむけちゃってるでしょ? ねっ、ここんとこ」

なんて言って、暗に「これはハナクソではありません」なんていう言い訳しなきゃなんないので大変です。

花粉症はいまや日本の国民的疾病と言ってもいいくらいの罹患数のようですが、その原因はいろいろ言われております。

戦後の植林政策で杉ばかり植えたためだとか、排気ガスなどによる有害物質がアレルギーを助長しているとか、いやいや、おまえの日ごろの行いが悪いからだとか。

まあ原因究明も大切だとは思いますが、私のような重度花粉症患者は、もっと有効な治療法もしくは対策を早急に開発・実施して欲しいと思うのです。

マスクもまあまあ有効なのですが、あれはメガネが曇るんです。マスクのね、上のところからもれた息がメガネのレンズを曇らせるんです。息を吐くたびに白く曇り、そして曇りがとれ、また息で曇り、またまた曇りがとれる・・・

そんな様子はまるで点滅信号のようであり、はたで見ているとロボットみたいでちょっと不気味です。

だいたいなんで被害者のわれわれが、そんな煩わしい思いをしなければならないのでしょうか?とても疑問に思います。

それでは犯罪者から身を守るために牢屋に入るようなものです。

だから、マスクはスギがかけるべきなんです、スギが!

やい、スギ! マスクはおまえがかけろ! 頭からすっぽり袋をかけろ!

えっ? それは勘弁してくれ?

じゃあどうやってこの罪を償うんだ!

なに? 働いて罪を償う・・・

みなさまのために・・・一生懸命身を粉にして働きます・・・

おい! もうこれ以上「粉」はやめてくんねえ。

 

*このメルマガの後半へ続く

〔本題〕実際のメルマガではここに新着情報などが載ります。

*このメルマガの前半からの続きです。

 

身を粉にして働く、または粉骨砕身なんて言い方もあります。

まあどちらも全力を尽くして一生懸命やるという意味です。

日本人は比較的真面目な国民ですので、それこそ一生身を粉にして働き、そして最期は焼かれて本当に粉骨砕身しちゃいます。

最近ではその骨を海や野にまく「散骨」というのがあるそうで、たいていは本人の「オレの墓は作るな。骨は海にまいてくれ」なんていう意思に従って行われるようですが、実行する家族は結構大変かもしれません。

特に「海にまいてくれ。できればエーゲ海に」なんて遺言されちゃいますと、ギリシャにまで行かなきゃなりません。飛行機代もばかにならないわけです。

また、「海にまいて欲しいんだけど、おれ泳げないから、やっぱ地面にまいてくれ。で、まいた後、そこを誰かに踏まれるのはシャクだから、踏まれないようにその上に石でも載せといてくんないかな。そう、ちょっとやそっとじゃ動かないような大きいやつね。あっ、そこがおれの骨をまいた場所だって分かるように、石に名前彫っといてくれるとありがたいなあ」なんて、もうなんだかよく分かりません。


そこへいきますとヒンドゥー教徒なんていうのは徹底してますね。

お墓は作りません。骨や遺体はみんな河や海に流してしまうわけです。ガンジス河なんてのは有名ですから、みなさんもご存知のことでしょう。

特にヒンドゥー教の聖地でありますバラナシ(ベナレス)なんて所には、それこそインド各地から遺体や遺体予備軍が集まって参ります。

えー、この「遺体予備軍」というのはちょっと表現が悪かったですが、聖地バラナシで終焉の時を迎えたいという、死期の迫った老人などが各地から集まって来るわけです。実際にそういう人が滞在する「死を待つ館」なるものもあるのです。

老人たちはその人生のほとんどを労働に追われ、それこそ粉骨砕身働いて子どもを育て、そして最期の時くらいは自分の希望をかなえたいと思いやって来るわけです。そして「死を待つ館」に滞在して、静かに死を待つのです。

あっ、これは余談ですが、その「死期」というのは自分の判断なわけなので、やはり見立て違いというのが発生するんですね。

これはだいぶ前にNHKのドキュメンタリー番組かなにかで見たのですが、ある老人が念願かなってバラナシの「死を待つ館」に来ることができたんですが、これがなかなか死なないのです。いえ、ふつーは「なかなか死なない」なんて言いますとすごく不謹慎なんですが、この場合は、そこで死なせてあげることがその老人の幸せになるわけなので、たぶん不謹慎ではないと思うのですが、とにかく私が不謹慎かどうかはこの際関係なくて、その老人のお話を致しますとですね、何日かの逗留にもかかわらず、無常にも死はその身に訪れず、代わりに訪れたの
が迎えの家族だったんです。自動車でね、その老人は家に連れ戻されちゃったんです。それはとてもかわいそうでした。でもその一方で、家族は喜んでいました。はたから眺めているだけの人間としては、ちょっと複雑な気持ちが致しました。

で、バラナシの話に戻しますと、そこには遺体がたくさん集まって来ますので、当然火葬場もたくさんあります。
火葬場ったって、あーた、日本みたいに「炉」なんてありません。
レンガ積みのテラスみたいなところ、つまり露天の火葬場で、そこに薪を積み上げ遺体を焼くのです。
そして荼毘にふされた遺体や、病気などで天寿をまっとうできなかった人の焼かれないままの遺体が、ガンジス河に流されるのです。

この世は前世での行いの「報い」とするヒンドゥー教徒は、今度こそは輪廻からの解脱、つまり再生のサイクルから脱することを願い、母なるガンガ(ガンジス河)に返って行くわけなのであります。(合掌)

どうです、やはり本場は違いますでしょ?

そんなヒンドゥー教の考えからしますと、私のような花粉症患者は、前世で何かその原因を作ってしまったということになります。

じゃあ、それはいったいなんなのでしょうか?

う~ん・・・なにしろ私が生まれる前のことなので思い当たりません・・・

だいたい本当に私が誰かの生まれ変わりだったとしても、肉体から人格まで、なにからなにまで変わってしまっているわけです。

つまり前世とは、体質だって全部そっくり交代してしまっているわけです。

あっ、

アレルギーだけに、「こうたい」が原因だったのかも・・・


花粉症並びに各種アレルギー体質のみなさん。

いろいろ辛いこともあろーかろ思いますが、決して気力を後退させてはいけません。

一緒に前向きに行こうたい!はは!

それでは、また来週!

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