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2004年11月19日:パインズクラブ通信 第112号

         
  • 公開日:2022年8月9日
  • 最終更新日:2022年8月20日

暦の上では・・・

先週末、東京では木枯し1号が吹き、いよいよ本格的に寒い冬がやって来ました。
そしてこの寒い冬は、来年春一番が吹くまで続くのです。

でもなんで木枯しは「1号」で、春は「一番」なのでしょうか?
その両者の呼び名の差はなんなのでしょうか?

こういうときは、例を挙げてみるといいでしょう。
関連したものを列記することによって、その全体像が浮かんでくるものなのです。

まず「号」系のものを挙げてみましょう。

台風、週刊誌、新幹線、鉄人、愛人、ロンドンブーツ・・・

次に「番」系のものを挙げてみましょう。

チャンネル、電話、野球選手、勝負、サッポロ、麻布・・・

う~ん・・・

サンプル数が足りないのかイマイチはっきりしません。
かと言って逆にするとやっぱり変ですよね。

台風18番とかサッポロ1号ミソラーメンとかね。

この問題はみなさんもサンプルをたくさん集めて研究してみて下さい。いい時間つぶしになります。


さて、その木枯し1号が吹いた日、私はとあるお店の買い物で、1万円を払っておつりをもらいました。買い物は500円くらいのものでしたので、千円札が9枚と小銭がいくらか戻ってきたのですが、問題はその千円札なのです。

なんと!

夏目漱石の頭が寝癖で盛り上がっているじゃあありませんか!

私は我が目を疑いました。

どこぞのお寺には、髪の毛の伸びる人形が安置されていると聞いておりますが、まさかお札に描かれた肖像画の髪の毛があんなに変化してしまうなんて、とても信じられません。

でもなぜ、夏目漱石は頭をちゃんと乾かさないで寝てしまったのでしょうか・・・

とにかくこの異変を不思議に思った私は、二つのお札をよーく見比べてみました。

すると・・・

お札の下のほうに小さい字で書いてありました。

寝癖のついてない、見慣れた夏目さんのお札には「財務省印刷局製造」と書いてあり、寝癖の方には「国立印刷局製造」と書いてありました。

なるほど、出版社が違ってたわけです。

 

*このメルマガの後半へ続く

〔本題〕実際のメルマガではここに新着情報などが載ります。

*このメルマガの前半からの続きです。

 

と言うわけで、20年ぶりの新札発行で千円札は野口秀世になりました。
寝癖とか言っちゃって本当に申し訳ございませんでした。野口英世関係者並びにファンの方々にお詫び申し上げます。すみません。

さて、同じく新発行された5千円札はと申しますと、樋口一葉ですね。

樋口一葉といえば「たけくらべ」です。

そして「たけくらべ」といえば「魔法使いサリー」です。

これは私が子どもの頃に見たテレビアニメでのお話なのですが、サリーちゃんが「たけくらべ」を読み、その物語の中に入り込んでしまうというものでした。

なんでも魔法使いは物語を読むとその世界に入り込んでしまうために、本当は本を読んではいけないらしいのです。
じゃあ、今までサリーちゃんは教科書すら読まなかったのかよ、と不思議に思うのですが、そこはまあいいでしょう。先に進みます。
とにかくサリーちゃんは、学校の図書室で「たけくらべ」を読んでしまい、本の世界に入り込み、姿が見えなくなってしまったのです。

そして魔法使い仲間が消えたサリーちゃんを探すのですが、サリーちゃんの読んでいた本はすでに本棚に戻されてしまっていたのでどれだか分かりません。

そこでどうやって探したかというと、本の匂いを嗅いだのです。食べたものの匂いがするというのです。つまりは、サリーちゃんの口臭が頼りということなんですね。

で、結局見事匂いでサリーちゃんの入り込んだ本を見つけ出し、本の世界から救出することに成功したのですが、いやあ、何が幸いするか分かりません。もしあの時、サリーちゃんが口臭スプレーなどを使っていたら、また口臭を気にして匂いのきつい食品の摂取を控えていたらと思うと、背筋の凍る思いが致します。

とにかく良きにつけ悪しきにつけ、普段から自分の存在をアピールすることは大切かと思います。

私も何度か存在感の薄さで損をしたことがあります。

一番損をしたなあと思うことは、20年ほど前に一泊の研修に出かけたときのことです。

その研修はいろんな会社から1~2名が参加する形式のもので、私は1人で参加しておりました。
初めて会った人の中でも若い部類だった私は、あまりでしゃばらず、夜の懇親会などでもなるべく目立たないように静かに振舞っていたのですが・・・
どうもそれが良くなかったようです。みなさんの脳裏に「私」という人間が強く印象付けられなかったようなのです。そしてそれは翌日に実証されたのです。

2日目の研修は午前中だけで終わり、昼食を食べた後に各自解散という運びになっていたのですが、主催者側の音頭で全員が車に分乗して一緒に帰ることに急遽決まったのです。その時車で研修所に来ていた人が何人かいたので、分乗すれば全員が乗れるという計算だったわけです。なにしろそこから最寄駅までは歩くと40分以上かかり、来る時はタクシーで来たくらいの不便な場所でしたから、駅まで乗せてもらえるだけでもラッキーです。

昼食後、各自で荷物をまとめ、私は仕上げにトイレに行きました。大きい方です。

しかし当時の私はその作業に比較的時間を要する方だったので、ちょっと時間がかかっておりましたところ、初めのうちは聞こえていた人の話し声や、行き来する足音がだんだんと聞こえなくなって来てしまいました。

そんな外の雰囲気の変化に、私も「あー、早くしなきゃ、みんなに迷惑をかけてしまう。それよりも『うんこたれ』と言われて笑われてしまう!」と思い、なんとか早く出ようと努力するのですが、そう簡単に出られない状態だったのです。出て来そうなので出て行けない。出るからこそ出られないというジレンマの中、それでも必死に苦しみもだえ、ようやく任務を完了しました。

私はパンツとズボンを引き上げるのももどかしく、手も洗わずに慌てて玄関に向かいました。

そしてたどり着いた玄関には・・・

あらら、誰もいないじゃないですかあ。

そこには管理人のおじさんしかおらず、その管理人さんは私の顔を見て少し驚いたように、「ありゃ、あんたまだいたの?」なんて言うのです。

まだいたの?じゃないですよ!みんなはいったいどこへいったんですかぁぁ~!

ほぼ事態を理解し始めていた私ですが、管理人さんの手前一応そう聞かずにはいられませんでした。

「えーと、みなさんはもうお帰りになりましたよ・・・」

いいよ、管理人さん・・・そんなにまともに答えなくっても・・・

分かっています。みんなは車に分乗して仲良く帰っていったってことくらい。

いえ、私は別にうんこをしてて忘れ去られ、置いてきぼりにされた間抜けな男ってわけじゃあないですよ、ええ。

最初からひとりで歩いて帰るつもりだったのです。

あっ、なんですか、その同情のこもった目は。

やめて下さい!

私は同情なんてされたくなんかないのです!

ただ・・・

ただ、だれかの車に同乗したかっただけですから・・・

みなさんもグループ行動をするときは、常に他人の動きに気を配り、トイレはな
るべく迅速に済ませ、万が一時間がかかりそうなときには、大きな声で歌を歌う
などして、自分の存在をアピールしながら任務を遂行しましょう。

それでは、また来週!

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