これはムンバイ・セントラル駅とチャーチゲート駅を結ぶ電車です。アーマダバードからの列車はムンバイ・セントラル駅というところに到着するのですが、そこから市の中心地まではまだ少々距離があります。9年前に来た時はタクシーで一気にインド門まで行ってしまった私ですが、今回はちょっと「旅の中級者の上」くらいを気取って、もう少し中心地に近いチャーチゲート駅まで電車で移動することにしたのです。
しかしムンバイでこうした近郊電車に乗るにはひとつ大きな問題があります。
それはムンバイの朝の通勤ラッシュは殺人的な混みようだということです。
そのことは私も前回目撃していますし、いつだったか日本のテレビ番組でも紹介していたので間違いないのです。
とにかく、ドアなどなく大きく開いた出入口から人がこぼれ落ちんかと思うくらいにパンパンにふくらまったムンバイの通勤電車に、リュックを背負って突入することなど不可能です。
ではどうしたらいいのかといえば、やはりそこは混雑緩和の切り札「時差出勤」なわけです。つまり込み合う時間帯を外して乗ればいいということです。
ところが夜行列車での到着だったため、現在時刻はすでに朝の7時ちょっと前です。
いったいムンバイのサラリーマンが、どのくらいの時間から出勤を始めるのかはよくわかりませんが、とにかく7時台というのはかなりマズイと思うわけですよ。まだ混雑のピークではなくても、大きな荷物を持って乗るのはやはりヒンシュクものだと思うわけですね。
そこで私は思い切って一等車の切符を買うことにしました。
実はこうした近郊電車にも一等と二等というランクがあって、料金が倍以上(たしか)違いますので、おそらく一等車ならちょっと大きな荷物を持っていても大丈夫なくらい空いていると思ったわけです。
ちなみに一等車の料金は、ほんの10分くらいしか乗らないはずなのに41ルピー(約82円)もしてしまいました。
ということで、ほどなくホームに滑り込んで来た電車に乗り込んでみますってえと・・・ほらね、さすがに一等車はガラガラです。
座席は座り放題寝放題、もう空き過ぎちゃって寒いくらいです。
さて、それでは二等車の状況はどんなものかと気になって、ステンレスの柵で区切られた同じ車両の二等車区域を覗いてみますと・・・
ありゃりゃ?
あちらもすいぶん空いているじゃないですかあ。どうやらムンバイの通勤ラッシュはまだまだ始まらない・・・
いや、違うぞ。
こんなに空いているのは時間帯のせいだけじゃなくて、今日が日曜日だったからだあ!
あ~、もっと早く気付いていれば、高い一等車になんか乗らなかったのにぃ~
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