ただ単に「レイク・パレスを間近で見たい」ということだけで、ずいぶん右往左往してしまいました。しかもこの右往と左往の道のりが長かったこと・・・
それでも再びシティ・パレスの南側に戻り、さらにピチョーラー湖を反時計回りに回り込んだところで、おそらくはレイク・パレスから一番近いであろうと思われる湖岸にようやくたどり着くことができました。
しかしそこで私が目にしたものは、湖のただ中に静かに浮かぶ白亜の宮殿というイメージからは程遠いものでした。
だってレイク・パレスまで土手がつながっていたのです。でもまあそれも仕方ないのです。なにしろこの時のウダイプールは乾季に入ってすでに5カ月ほどが経った時期でありましたので、湖の水だってかなり少なくなっていて、本来なら水に隠れている部分があらわになっていても不思議ではないのです。逆に、この乾燥地帯でよくまだこれだけの水が残っているなあと感心するくらいなのです。
まあそんなわけで景観はちょっとアレですけど、その土手を歩いて行けばレイクパレスを間近で見るどころか、あの白い壁にタッチすることだってできそうです。なんてラッキーなんでしょう。
しかしよく見ると土手の途中には柵が設置されていて、そこにガードマンの姿も見えるじゃありませんか。はたして私が土手に降りようとした時、それまで日除けテントの下でボケっと座ってたガードマンがすっくと立ち上がり、「それ以上近づいたらタダじゃすまないぞ」みたいな態度を取るのです。実に生意気なのです。
そんな態度をされちゃあ私だって黙って引き下がるしかないじゃありませんか。所詮は他人の家ですし、相手は棒も持ってることですし・・・ねえ。
まあ結局私のレイク・パレスへの接近はそこでおしまいとなったわけですが、ちょっと気になったのが、侵入者を防ぐためと思われる柵が土手を完全にふさいでおらず、右側が大きく開いていることでした。
う~ん・・・もしかしたらレイク・パレスへの物資の補給は、この土手を利用して車か何かで行っているのかな?
だとしたら、外界とは水で隔てられ、ちょっとした孤島感覚を味わえるホテルなのにちょっと残念だな・・・まっ、私は泊まらないから関係ないんだけどね。
なんてことをやっかみ半分で思ったりしたのであります。
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