〔当時のメモより〕 *金額に関しては当時1ルピーが約2円だったので、ただ単に2倍にすれば円価になります。 2010年4月21日(水) ラーメシュワラム→トリチー 33~36℃ 目が覚めたら7時だった。 9時チェックアウト。 トリチー行のバスは9時半のがあるとのこと。早いのがあってよかった。 9時40分出発 車掌は新たに乗り込んで来た客の顔をちゃんと覚えていて、的確に切符を売って行く。 260kmあまりを7時間かけ、小さな町や村をいくつも通り抜け、たくさんの人が乗り、そしてまた降りて行く光景を見るのはとても楽しく、まったく飽きなかった。 結局最初から最後まで乗っていたのは我々と運転手、車掌だけだった。 トリチーのバスターミナルには4時40分に到着。まさしく7時間ちょうどだったのでびっくりした。 |
【以下の解説は2012年12月14日のものです】
〔以下メモに解説を加えて〕
2010年4月21日(水) ラーメシュワラム→トリチー 33~36℃
目が覚めたら7時だった。 頭とヒゲを剃る。
酒を飲んで早めに寝たのに、起きるのは遅かった。でも移動日に睡眠が充分なのは実に良い事である。
9時チェックアウト。 リキシャでバスターミナルへ Rs.40 9:10着
ホテルを出るとすぐにオートリキシャがつかまったので、予定よりかなり早くバスターミナルへ着いてしまった。
トリチー行のバスは9時半のがあるとのこと。早いのがあってよかった。 間もなくバスが到着。
先日このバスターミナルで「トリチー行のバスは10時から30分おき」という情報を得ていたのだが、それより早い出発のバスがあった。まあ早めに着いてしまったので早いバスがあるというのはありがたいのだが、いったいどうなってるのだろうか。ちなみにトリチーまでの運賃は82ルピーだった。
最後部の席を確保。
いつものように最後部に座る。ここは開けっ放しのドアからバンバン風が入って来るので気持ちよく、また前が通路なのでゆったり足を伸ばせ、そしてなにより全乗客の乗り降りをつぶさに観察できるので実に楽しい席なのである。
9時40分出発 乗客は数人だけだったが、バス停に止まるたびに増えて行き、橋の手前で満員になった。
バスターミナルからの乗客があまりに少なく拍子抜けしていたら、人の住む集落はもう少し先に行ったところに集中しているようだった。確かに先日橋の上から見た海岸べりに、椰子(バナナ?)の葉で葺いた家が建ち並んでいるのを見た。
魚をバケツに入れて売りに行くおばあさんなども乗り込んで来てなかなかおもしろい。
海辺ということで漁業を生業とする人が多いのだろう。乗り込んで来たおばあさんが私の足下にバケツを置いたので、かぶせてあった布をめくって見せてもらうと小振りの魚がたくさん入っていた。おばあさんはこれからそれを売りに行くということで、橋を渡りしばらく行った街で降りて行った。
車掌は新たに乗り込んで来た客の顔をちゃんと覚えていて、的確に切符を売って行く。
整理券など当然ないバスで、わっとばかりに一斉に乗り込んで来て、てんでんばらばらに席に着く乗客相手に、一人も逃さず(たぶん)運賃を徴収して行く車掌は本当にすごい。
260kmあまりを7時間かけ、小さな町や村をいくつも通り抜け、たくさんの人が乗り、そしてまた降りて行く光景を見るのはとても楽しく、まったく飽きなかった。
路線バスの面白さは、その沿道の景色の移り変わりもさることながら、乗客がどんどん入れ替わって行く様を見ることにある。最初はたくさんいた漁民と思われる人たちもすでに姿を消し、車内の雰囲気は通り抜ける土地の色を少しずつ反映し変わって行く。
結局最初から最後まで乗っていたのは我々と運転手、車掌だけだった。 降り際に礼を言う。
長距離を走るバスではあるが所詮は路線バスゆえ、始発から終点まで乗る人はあまりいない。効率を考えたらもっと路線を細切れにした方がいいのかもしれないが、できればこのまま残っていて欲しいと願う。その点日本では、路線バスどころか鈍行列車もあまり長い区間を走るものがなくなってしまい、誠に寂しい限りである。
トリチーのバスターミナルには4時40分に到着。まさしく7時間ちょうどだったのでびっくりした。