日本でも昔は氷を配達してくれる氷屋さんという商売は珍しくなかった。もっとも私は一般家庭に氷が配達されるのを見たことがなく、魚屋さんとか夏場にかき氷をやっているお店に運び込まれる光景しか見ていない。
インドでは今でも氷屋さんが活躍している。こちらも一般家庭より店舗が主なお得意様だと思う。氷は大八車に積まれ、溶けないように厚めのジュートの布が掛けられ運ばれて来る。日本でムシロを掛けるのと同じ効果なのだ。
氷という商品は溶けてしまえばそれまで、まさしく水の泡となってしまうので、とにかくスピードが命である。配達先に着くと依頼の大きさにノコギリでシャカシャカと素早く切って行く。そして周りに飛び散ったかけらは、通りすがりの人がひょいっとつまみ上げて口に入れたりする。
しかし考えてみたら、もたもたしてたら無くなってしまうのは氷だけではない。どんなものにも寿命というものがあるのだから。
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