ここはインドの郵便局前です。なにやら色とりどりの物体が立ち並んでおりますが、じつはこれ、郵便ポストなのです。ほら、今まさに郵便局員がポストを開けて、中の郵便物を回収しています。
私も昔アルバイトでこの回収作業をやったことがありますが、普通は投函するだけのポストの中から、手紙やハガキを取り出せるというのは、実になんとも特別な感じがあって嬉しかったのを覚えています。なんだか自分が特権階級になったみたいな気分なのです。
さて、日本では郵便ポストは赤と相場が決まっています。
たまに大都市で速達用の青いポストを発見したりすると、おっ!と言うなり2、3歩後ずさってしまったりします。それほど「ポスト=赤」という図式が頭に刻み込まれていますので、見慣れぬ青いポストはとても奇妙に見えるのです。
しかしそんな「ニッポンのジョーシキです!(by Young Oh! Oh!)」を抱えたままインドに行くと大変なことになります。なにしろご覧のように黄色や緑のものまでありますので、2、3歩どころか、50歩100歩ほども後ずさりしてしまうかもしれません。
では、なぜこんなにたくさんの色のポストがあるのでしょうか。
その日の気分によって投函するポストを選べるのでしょうか。
ラブレターは赤いポストで、絶縁状はブルーのポストみたいな感じなのでしょうか。
いえ、そうではありません。
これは行先や郵便の種別によって分かれているのです、たぶん。
んっと・・・
「たぶん」と言うのはですねえ、実を言うと私、一度もポストから郵便物を投函したことがないのです。郵便物は手紙であろうとハガキであろうと、いつも郵便局の窓口で出すのです。
ガイドブックなどによりますと、手紙をポスト投函すると、切手を取られた上に手紙を捨てられてしまうことがあるそうなのです。
とても信じられないような話なのですが、実際窓口から出した郵便物が、相手先に届かなかったという経験がありますので、その話もまんざら大げさではないかもしれません。
というわけで、どの色のポストがどの地域向けとかいう詳しいことは知らないのですが、インドで手紙をポスト投函する際には、ポストの表記をよくお読みになり、ご使用方法をお確かめ下さい。
ちなみに、ポストのこっち側で新聞を広げているおっさん(たぶん)は、便箋や封筒などの郵便関連商品を商う人です。またそれだけではなく、代書なども引き受けるようです。
このようにインドでは、郵便局のそばには門前業種のひとたちがいて、日本の郵便局とはちょっと違った雰囲気があったりするのです。
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