ここはコルカタ(カルカッタ)のニューマーケットです。インド風に発音すると、ニューマルケットとなります。
まあ「ニュー」とは程遠い古さの建物で、屋根の一部には植物が生えちゃったりなんかしておりますが、この中に小さなお店がぎっしり詰まったかなり大きなマーケットではあります。
お店の種類はそれこそ多種多様ですが、私の目には衣料品関連が一番目立ち、次いでアクセサリー関連、そしてお土産屋といったところが良く目に付きました。(食品は買わないので、そちらに関してはほとんど目に入らなかったということもあり、まったく正確さを欠く内容です。すんません)
このマーケットに入ると、すぐにカゴを抱えた男が近づいて来ます。
その男はこのマーケットの案内人兼荷物持ちで、上客そうな人を見つけて寄って来るわけです。そしてそのお客さんの買い物に付き合い、買ったものをそのカゴに入れて運ぶのです。もちろんそれはボランティアなどではなく仕事としてやってるので、チップが目当てなわけですね。
私も上客と見られたのか、マーケットに入るとすぐにひとりの男が寄って来て、「何が見たい?おれが案内する。お金はいらない」などとしつこく話し掛けられました。
私はただ単にマーケットの中をゆっくり見て歩きたいだけでしたので、その男の申し出を断りました。それにだいたいお金がいらないわけないじゃないですか、ねえ。
それでもしつこく食い下がる男を振り切り、ようやくひとりになれたかと思ったら、すぐに別の男が寄って来て、同じようなことを言いました。
で、そいつを振り切ると、また別な男が寄って来て、また同じようなことを言うのです。
さらにそいつも振り切ると、またまた別の男が寄って来て、またまた同じようなことを言うわけです。
そんでもってそいつも振り切ると・・・
以下、同じことの繰り返しです。終わりのない闘いなのです。
まったくウンコにたかるハエのようなしつこさなのです。
あっ、
それじゃ私がウンコみたいじゃないですかあ!
とにかく、せっかく色々なお店を見て歩こうと思ったのに、結局マーケットの中で一番たくさん見たのは、カゴを抱えた男どもだったのであります。
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