ジャムナガルも一泊のみの滞在とし、明朝早くにブジ行のバスに乗ってしまうつもりなので、宿は前回(3年前)と同じゲストハウスにしようと決めていた。
目指すゲストハウスはバススタンドのすぐ近くである。入り口は路地を入った横手になるが、道に面した側には双子のやっているジュース屋があるので見落とすはずもないのだが・・・これが不思議なことに宿の看板もジュース屋も見当たらないのである。
念のためその道のずっと先まで行ってみたが結局三年前の宿は見つからず、それならなるべくバススタンドに近い別の宿にしようと、バススタンドと道を挟んだ反対側にあった建物に入って行った。
そこは2階にゲストハウスが入り、また5~7階にも別のホテルが入っているという建物である。
まずは2階のゲストハウスを当たってみたが、あえなく「満室」と断られた。
でもまあまだ上のホテルがあるさと、古ぼけたエレベーターでゴトゴト5階に上がって行ったところ、開いたドアのその先にはホテルのフロントではなく内装工事の現場があった。
なんでも現在リノベーション中とのことであり、当然営業はしていないのである。
しかたがないのでそこにいた男に「この辺りに他に宿はないか」と尋ねると、がらんとした部屋の窓から外を指さし「あの辺にある」と教えてくれた。
バススタンドからは若干離れてしまうが、それでもまあ徒歩5分といったところなので充分である。
宿の名前は「HOTEL SHIV PALACE」である。
大通りに面している側だけ見るとなかなか良さげに見える。
横手の入り口に回り込み、フロントで尋ねると部屋はあるとのこと。あーよかった・・・
部屋代はエアコン付きで1,000ルピー(約1,600円)であった。しかし泊まるか泊まらないかは部屋を見てからなのだ。
案内されたのは3階の部屋である。
廊下の中央に見える板張りは、おそらくその昔は換気及び採光のため鉄格子がはめられていたものと思われる。
そして今は鉄格子の代わりに板で穴をふさいでいると推測されるため、うっかり踏み抜いて奈落の底に落ちないよう、そこを通るときはなるべく板の部分を飛び越えるようにして歩いた。
廊下の突き当りは大きな窓になっている。
窓から外を覗くと、下は先ほど歩いて来た大通りである。
そしてこちら側はその反対方向となる。
見せられた205号室は、換気用の窓しかない暗い古ぼけた部屋であった。
写真ではだいぶ明るく写っているが、実際は電灯を点けてもかなり薄暗い。
ベッドのシーツも部屋同様かなりくたびれたもので、摩耗による穴が散見される。
シャワーに関しては、使いたいときに言ってくれればお湯も出るとのことであった。
トイレにも窓はあるが、これもあくまでも換気用のもので、景色を望むことはできない。
もっともはなからトイレで景色を眺めようとも思わないが。
まあいろいろ難ありの宿だが、これ以上宿探しに時間と労力を使うのもばからしいので、ここに泊まることに決めた。
で、問題は支払いに今やインドの通貨ではなくなってしまったあの500ルピー札が使えるかどうかということだが、宿のおやじは「大丈夫だ」と言ってくれた。
なので「支払はチェックアウトの時でいい」というおやじに、「いや、明日は朝早く出てしまうのでどうしても今払いたい」と言い、おやじの気と社会情勢が変わらないうちにと半ば強引に500ルピー札2枚をおやじの手に握らせたのであった。
結局シャワーヘッドからお湯は出なかった。
フロントに降りて行きそのことを言うと、ボーイがバケツでお湯を持って来てくれた。
なるほど、そういうことだったのである。
なにしろこの宿ではおやじもボーイもグジャラート語しか話さないので、お互い雰囲気のみで伝え合っていたわけで、多少(?)の行き違いは仕方ないのである。
なおWi-Fiはフロント及び共用部分では通信可能であった。
また良く冷えたペットボトルの水を2本くれた。しかし冷蔵庫がないので冷たいうちに飲めるのは最初のうちだけであった。
*情報はすべて2016年11月時点のものです。
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