この前はリシケシで出会った不良サルのお話しを書きましたが、今回は大都会デリーのサルです。
ここはオールドデリー、ジャマー・マスジッドのすぐ近くです。
交通量のはげしい大通りに面した場所で、通りの向かい側には先ごろ世界遺産に登録されたラール・キラー(赤い城)が見えます。
ほっほお、なるほどラール・キラーはホントに赤いんだなあ。
と、そんな赤い城を眺めてふと後を振り向くと、今度は赤い尻が見えました。
そうです、サルです。サルは水道スタンド(って言うのか知りませんが、とにかく水道の蛇口がたくさん付いた小屋です)の屋根に乗っかり、下にいる人間からなにやら物をもらっています。どうやらバナナのようです。
こんな風に人や車で混雑するような場所にもサルが普通にいるところが、さすがインドなのです。インドはとってもフトコロが深いのです。そういった意味では大変豊かな国なのです。
しかしそんな動物にも優しいデリー市民を、数年前恐怖のどん底に陥れる動物がらみの事件があったのです。
あれは新しい世紀を迎えたばかりの2001年の5月じゃった・・・ぶるぶる
デリーの5月と言えば一年でもっとも暑い季節でのお、エアコンなど持たぬ市民は熱帯夜に涼を求めて、屋上で寝たり外で寝たりするのじゃ。
そんな市民の安眠を引き裂いたのが・・・
野人じゃった!
このニュースはインド国内で大きく報じられたのはもちろんじゃが、外国にも配信されたので知ってる人もおるかもしれんが、とにかく現地デリーでは大騒ぎになっておったのじゃ。そうよのお、ちょうど日本の口避け女の出現の時と同じくらいの大騒ぎじゃったと言えばわかりやすいかもしれんのお。
わしはこのニュースをテレビで見ただけなんじゃが、被害に遭った人や目撃者の証言によると、野人は全身毛に覆われていて、とても素早い身のこなしで屋根から屋根を伝って移動し、屋上で寝ていた人を引っ掻いて逃げたというのじゃよ。恐ろしいことよのお・・・
結局警察の懸命の捜索にもかかわらず野人は捕獲されず、いつの間にか野人のことは市民の脳裏から忘れ去られてしまったのか、その後そのニュースはとんと聞かんのじゃが、いったい野人はどこへ行ってしまったのじゃろう。
もしかしたらヒマラヤに帰って行ったのかもしれんのお・・・
それとも水道スタンドの屋根にでも身を潜めているのかもしれんのお・・・
とにかく、インドはホントにフトコロが深い国よのお・・・
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