南インド、ケララ州はコーチン（コチ）の昼下がり。
狭い路地を塞ぐようにして停まるトラックの後から、数人の男が私に向かって何か言っています。
いったい何でしょう？
現地の言葉がわからないので何を言っているのかわかりませんが、とにかく近づいて行きますと・・・
「一緒にトラックを押せ」
と言うことでした。
うんひ！うんひ！うんひ！
でも押してる途中で、「なんで私が押さなきゃなんないんだろう？」という疑問が湧き上り、ばからしくなって手を離し、写真を撮りました。
しかしまあ、よく見りゃ他の人たちも、別にこのトラックの関係者というわけではなさそうです。きっとこの人たちもただの通りすがりで、動かなくなったトラックを善意で助けているのでしょう。
そこで私もまた、みんなに混じってトラックを押し始めました。
うんひ！うんひ！うんひ！
しばらく押すと突然トラックのエンジンが掛かりました。
やった！
一斉にみんなの顔が笑顔になりました。
めでたしめでたし。
なんだか絵本のお話しのようだなあ。
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