朝4時に目が覚めたがそのままベッドに横になってしばらく過ごし、5時になって本格的に動き出す。
まだ下痢は治らないが、意を決して出発することにする。
7時ちょうどにチェックアウト。
ホテルの従業員が私の荷物を表の通りまで持って出てくれ、オートリキシャもつかまえてくれた。
行き先は長距離バスの出るセントラルバススタンドである。
ちなみにインドでは単なるバス停ではなく大きなバス発着所のことを「バススタンド」と呼ぶ。私はつい「バスターミナル」という言葉に置き換えてしまうが、ここからは「バススタンド」に統一させていただくことにする。
さて、ホテルの従業員はオートリキシャをつかまえてくれたが、料金交渉まではしてくれなかったので自分でやることになる。
オートリキシャのおっちゃんは「70ルピー(約112円)」と言うが、私は地図で確認した距離からして50ルピー(約80円)と見ていた。ところがおっちゃんは「だめだめ、なにしろロング・ウェイなんだ」と頑張る。
強気のおっちゃんと対照的に、こちらは下痢と栄養失調で体がふらふらなのでそのまま乗ることにする。
ああ、朝から負けてしまった・・・
グジャラート州はインドでも一番西に位置しているので、インド標準時に対して日の出が遅い。11月とはいえ7時過ぎにようやく日が昇って来た。
セントラルバススタンドはぜんぜんロング・ウェイではなくすぐ着いた。やはり50ルピーがいいところだったようだ。
チケットカウンターの並ぶ建物はとてもきれいで驚いた。こんな下痢ピーな私が入っていいいものかと一瞬躊躇する。
窓口でバーヴナガル行のチケットを買おうとすると、No.2の乗り場に行けと言う。どうやら直接バスの中でお金を払えということらしい。
まあそれはインドではごく一般的なことではあるのだが、下痢ピー栄養失調ふらふら人間としては、たとえ余分にお金を払ってでも指定席が取れたらなあと思っていたのである。それには少しでも早くチケットを手に入れる必要がある。なにしろ席には限りがあるのだ。
実はグジャラート州の公営バス会社(Gujarat State Road Transport Corporation 略して “GSRTC”)では、なんとインターネットでチケットの購入並びに座席の指定ができるのである。
実際私も今朝ホテルの部屋でGSRTCのサイトにアクセスし、バーヴナガル行のバスのチケット購入と座席指定にトライしていたのである。
ところが何度やっても支払いのところではじかれてしまうのであった。おそらくそれはGSRTC側の責任ではなく、私の持ってるカード会社のセキュリティーの問題なのであろう。たぶんインドからのアクセスなので、不正使用を怪しんで拒絶したのではないかと推察するのである。
とにかくバスチケットと座席のネット予約に失敗したので、バススタンドでいち早く指定席を確保しようと早めに出てきたのである。
なのに窓口でチケットを売らないとはどういうことなのだ。インターネットでは座席指定ができるというのにおかしかないか?
かくなる上は誰よりも早く所定のバス乗り場に並び、バスが着くやいなや飛び乗って席を実効支配するしかない!
と思って乗り場に来たら、あーあ、人でいっぱいだよ。
No.2の乗り場もすでにたくさんの人がバスを待っていた。
念のためそこにいた人に、ここがバーヴナガル行の乗り場なのかを確認すると、なんと隣のNo.1に停まっているバスを指差し「あれだ」と言う。
あー、もうバス来ちゃってんじゃん!いち早く飛び乗るなんてもう無理じゃん!窓口いい加減!
バスはすでにほぼ満席状態だったが、なんとか前から二番目の通路寄りの席に座ることができた。それにしても本当にこんなぼろっちいバスで、座席指定などできるのだろうか。
なお、こうしたインドの路線バスは右側に三人掛けの席、通路を挟んだ左側に二人掛けの席があり、私の席は三人掛けの一番通路寄りである。
なのでほぼバスの中央ということになり、前方視界がすこぶるいい。
バスはすぐに出発した。
現在時刻7時35分、なんとホテルをチェックアウトしてからたった30分ほどでバスに乗り、しかも走り出したことになる。
う~ん、幸先が良いんだか悪いんだかよくわかんないなあ。
*情報はすべて2016年11月時点のものです。
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