ブロックプリントは「機械のように正確な」手作業のたまものなのだ
初めに言ってしまえば、私は手作業至上主義者ではありません。
機械の正確さで均一に作られる工業製品だって良いものが、いえ、均一なればこそ安心して使用できるものはたくさんあります。たとえば自動車とか医療機器とか、一歩間違うと人の命に関わるものなどは特にそうです。
また私もかつて機械工業に携わっていたことがありますので、いくら自動制御の機械を使っていても、正確に同じものを作り続けることがどれだけ大変なことなのかをよく知っています。ですから機械で作られたものを見ても「おお、実にうまく作ってあるなあ」と感心することはしばしばあります。
でもある分野のものに関しては、手作業なればこそのぬくもりが感じられたり、また手作業という手間のかかる方法にありがたみを感じたりして、「あ~、やっぱり手作りのものはいいなあ」と思うわけです。まあそこにはある種のノスタルジーもあるのでしょうが、もちろん私もそんな風に手作りのものをいいなあと思いますし、だからこそこの仕事(インド雑貨屋)をしており、またこんな文を書いているのであります。
と言うことで、そんな手作りのぬくもり感じるインドの商品の中から、今回はブロックプリントと呼ばれる手法並びにその布をご紹介させて頂きます。
ブロックプリントは、インドの伝統工芸としては比較的よく知られた存在かもしれません。
その手法を簡単に言ってしまえば、木版を使って布にペタペタ模様を付けていくというものです。
でも実はその作業に至るまで、そしてその後にもいろいろな作業があります。
まず初めに布のデザインを決め、そのデザインに副って木版を作ります。木版はあらかじめ指定された色ごとに作りますので、色の数だけ必要だということです。そして今度はその木版で、色(木版)の数だけ重ね押しして行くわけです。
さらに色付けの終わった布は何度か洗われ、インドの大地に広げられて干されます。
あとは両端を縫ったり、はたまたは何か別なものに加工したりしてめでたく商品となるわけですが、そんな様々な工程の中で一番注目されるのは、なんと言っても手作業で行われる柄付けでしょう。
いかんせん小さな木版で大きな布全体に模様を付けて行きますので、これには根気と正確さが要求されます。
つまり手作業でありながら機械的な正確さが求められるのです。完成品を手にした私たちも、思わず「うわっ、まるで機械で印刷したみたい」なんて声を上げてしまいます。でもそれじゃなんだか本当は機械で正確に模様を印刷したものを求めているみたいですが、まあそこは手作業であれだけ正確な柄付けをやったということに感嘆してのことなわけですね。
もっとも手作業とはいえ「木版」という道具を使っております。
木版を使えば絵心などなくとも同じ絵を繰り返し描ける(柄付けできる)わけです。
なので厳密に言えばブロックプリントも「道具を使った大量生産じゃん!」と声高に非難されそうな気もしますが、でもそうなると「じゃあどこまでが『手作り』って言えるんだい! ママの『手作りのクッキー』だって型抜き器でハートの形にしたりするじゃん!」なんてことをツバを飛ばしながら反論させて頂く次第なのであります!!ていっ!!
えーと・・・なにを一人で興奮してるんですかね?
あーそうそう、ブロックプリントをご紹介申し上げていたのでした。
だからいくら型抜き器を使ったといっても、やっぱりママのクッキーはママの手作りに違いないということでありまして、ブロックプリントも木版を使っているとはいっても、あの柄付け作業は熟練した職人技であり、またその前後を担当する人たちにも熟練した技と長年の勘が求められるのでありまして、これは立派な手作り品と言っていいのであります。
でまあ、そんなブロックプリントの布をたくさんご用意しておりますので、一枚いかがですか?ってことを言いたかったのですが、なんだか前置きに力が入り過ぎて「買ってちょ!」ってとこがすっかり弱まってしまいました・・・
でもまあとにかくブロックプリントの布は「ラクダ隊商パインズクラブ楽天市場店」でたくさん販売しておりますということをお伝えするとともに、ぜひご覧になって下さいませとお願いする次第なのであります。
*すでに売り切れている場合もございます。その際は何卒ご容赦願います。