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2010年インドの旅・実録編:第51回 カニャークマリ→マドライ

         
  • 公開日:2012年11月21日
  • 最終更新日:2022年6月10日
〔当時のメモより〕
*金額に関しては当時1ルピーが約2円だったので、ただ単に2倍にすれば円価になります。

2010年4月15日(木) カニャークマリ→マドライ 晴 30℃くらい

出発予定の13時を過ぎること20分、ようやくバスが来た。
ウルトラデラックスとのことだが、かなりボロい。しかも行先がチェンナイになっている。
またまた係りのおじさんに確認すると、マドライを通ってチェンナイに行くバスとのこと。

荷物を座席の下に押し込み席に着く。
なるほどウルトラデラックスらしく、前方にはテレビ(液晶)があり、映画を上映していた。
また頭上には小さな扇風機も付いている。

13:25 乗客は数人という少なさで走り出す。
しばらくカニャークマリ近郊で時間が過ぎて行く。極めつけは先日コヴァラムから来た時にも寄ったバススタンドに、20分以上も停車して客集めをしていたこと。こんなことで本当に時間通りに着くのか?

14:30 出発
しばらく普通の道を走り、やがてフリーウェイに乗りスピードアップ。
なるほどこれなら7:30に着くのも可能かと思いきや、その後もたびたび道を外れてバススタンドに寄る。

小休止もあり、チャイRs.5、ポップコーンRs.5を買う。

車内の温度は30℃以上はある。走っている時は風が入るのでまだいいが、停まると34℃くらいになる。
だんだん陽が傾いて来て、左側に座っているため西日がキビシイ。

やがて太陽は夕陽になり、いよいよ沈もうかという時に最後の小休止。
ドライブインのようなところ。トイレが高くRs.3
外でゆっくりしていると突然エンジンが掛かり、慌てて乗り込むとすぐに発車。あぶないあぶない。

バスはすっかり暗くなった道をひた走り、8時半バススタンドに到着。
バスがゆっくり停車位置に向かう間、オートリキシャのドライバーらしき男が数人並走して来る。これはヘタをするとカモにされる怖れあり。

リキシャマンの誘いをかわしてバススタンドの中へ入り体重測定。68.5kg

駅行のバスを探すがよくわからない。何人もの人に聞くがやはりわからない。
結局リキシャと交渉してRs.80で駅近のホテル・スプリームへ行くことにする。

スプリームの料金はガイドブックで見たものより格段に高くRs.1500+12.5%Tax
しばらく迷っていたが、フロントの男は勧める風でもなく放っておかれたので別のホテルを当たることにする。

一軒目のホテルはエアコンがないとのこと。二件目のホテルはフロントまでギンギンに冷えていたがRs.2000とのこと。

さてどうしようかと思いながら見上げた三件目のホテルで、フロントのおっさんが手招きしている。ちょっと高そうだが入ってみるとRs.1600+12.5%Taxとのこと。スプリームより高い。
しかしフロントのおっさんの感じが良かったので泊まることに決定。時間はすでに9時半になっており、もうクタクタだった。

シャワーを浴びルームサービスでビール!! 最高!!
フィンガーチップス、ピーナツマサラ 計Rs.506

12時頃、倒れるように寝る。

【以下の解説は2012年11月21日 のものです】

〔以下メモに解説を加えて〕

2010年4月15日(木) カニャークマリ→マドライ 晴 30℃くらい

出発予定の13時を過ぎること20分、ようやくバスが来た。 ウルトラデラックスとのことだが、かなりボロい。しかも行先がチェンナイになっている。 またまた係りのおじさんに確認すると、マドライを通ってチェンナイに行くバスとのこと。

あまりにも堂々と遅れて来たので一瞬こちらの思い違いかと思ったが、やはりチケットには「出発時刻13:00」と書いてある。また同様にチケットに明記してある「ウルトラ・デラックス」というランクのバスとは到底思えないようなおんぼろのバスが来た。
インドのウルトラデラックスバス

荷物を座席の下に押し込み席に着く。

荷物はバスの横腹にあるトランクルームには入れてもらえず、車内持込みとなった。こういう時スーツケースのように固くて形の変わらないかばんでは、うまく座席の下に突っ込めないことがあるので、丈夫な布製のバッグの方が重宝する。

なるほどウルトラデラックスらしく、前方にはテレビ(液晶)があり、映画を上映していた。

インドでは車内で映画が見られるということは重要なサービスのひとつであり、わざわざ車体に「VIDEO」や「DVD」と大書きしてあったりする。ただし映画を見たくない人や眠りたい人にとっては、音がうるさくてなかなか迷惑なサービスなのである。そんな時はポータブル・オーディオを持っていると、大音響映写会に対抗できるのでとてもいい。
インドのバスの車載テレビ

また頭上には小さな扇風機も付いている。

このバスにはエアコンが付いていないので、扇風機はありがたい気もするが、窓から風が入って来るのであまり関係ないような気もする。でもバスの停車中は確かにありがたかった。
インドのバスの扇風機

13:25 乗客は数人という少なさで走り出す。 しばらくカニャークマリ近郊で時間が過ぎて行く。

来た時と同様、バスはカニャークマリ近郊をくまなく走り回るかのごとき動きをする。
カニャークマリ近郊

極めつけは先日コヴァラムから来た時にも寄ったバススタンドに、20分以上も停車して客集めをしていたこと。こんなことで本当に時間通りに着くのか?

そして一番のメインであるバスターミナルではたっぷり時間を取り、新たな乗客の呼び込みに精を出していた。 マドライに着いてからの宿探しのことを考えると、非常に気がもめるのである。
インドのバスターミナル

14:30 出発 しばらく普通の道を走り、やがてフリーウェイに乗りスピードアップ。

インドでは主要都市間を結ぶ高速道路がどんどん建設されており、このバスもそんな道のひとつに入り、いよいよ快走し始めた。
インドの高速道路

なるほどこれなら7:30に着くのも可能かと思いきや、その後もたびたび道を外れてバススタンドに寄る。

日本の高速バスのように高速道路上にバス停があるわけではなく、バスは時折高速道路から下りては町中のバスターミナルに寄るのでとてももどかしいのである。
インドのバスターミナル

小休止もあり、チャイRs.5、ポップコーンRs.5を買う。

そして長距離バスならではの休憩タイムがある。なにしろ車内にはトイレもないし、車内販売などもないのである。なのでこの時を決して逃してはいけないのだ。
バスターミナルの茶店

車内の温度は30℃以上はある。走っている時は風が入るのでまだいいが、停まると34℃くらいになる。 だんだん陽が傾いて来て、左側に座っているため西日がキビシイ。

北上するバスで席が左側だったため、ずっと西日に照らされていて気温以上に厳しい状態だった。なので太陽が雲に隠れるとホッとする。
南インドの空

やがて太陽は夕陽になり、いよいよ沈もうかという時に最後の小休止。

ついに太陽が沈んでしまった。これで暑さからは逃れられるものの、宿探しは難儀することであろう。
夕暮れのドライブイン

ドライブインのようなところ。トイレが高くRs.3

通常トイレのチップは1~2ルピーだと思うのだが、ここは3ルピーも取った。辺りはもうだいぶ薄暗くなって来たことだし、その辺で済ませてしまおうかとも思ったが、素直に3ルピー払ってトイレを使った。
インドのドライブイン

外でゆっくりしていると突然エンジンが掛かり、慌てて乗り込むとすぐに発車。あぶないあぶない。

車内は暑いし狭いのでギリギリまで外にいた。バスのエンジンが掛かったのでまさかと思いながら乗り込むと、他の乗客はみな席についていて焦った。こちらは日本人で目立つだろうから、誰か声くらい掛けてくれてもいいんじゃない?
夕暮れのドライブイン

バスはすっかり暗くなった道をひた走り、8時半バススタンドに到着。 バスがゆっくり停車位置に向かう間、オートリキシャのドライバーらしき男が数人並走して来る。これはヘタをするとカモにされる怖れあり。

バスの到着はオートリキシャやタクシードライバーにとって、逃してはならないビジネスチャンスであるのでみな必死である。しかしこちらとしてはそんな必死の形相のドライバーたちに囲まれてはたまらない。土地勘がない上に多勢に無勢では交渉があちらのペースになること間違いなしなのだ。

リキシャマンの誘いをかわしてバススタンドの中へ入り体重測定。68.5kg

で、まずは気持ちを落ち着かせる意味も込めて、久々の体重測定をした。
インドの体重計

駅行のバスを探すがよくわからない。何人もの人に聞くがやはりわからない。 結局リキシャと交渉してRs.80で駅近のホテル・スプリームへ行くことにする。

マドライの長距離バスターミナルは郊外にあるため、路線バスに乗り換えて鉄道駅を目指そうと思ったのだが乗り場を探し当てられなかった。仕方がないのでオートリキシャのドライバーに、あらかじめガイドブックで目星を付けておいたホテルを告げ行ってもらうことになった。距離は6kmほどあるので、80ルピーはまあまあの料金か。
マドライのバスターミナル

スプリームの料金はガイドブックで見たものより格段に高くRs.1500+12.5%Tax しばらく迷っていたが、フロントの男は勧める風でもなく放っておかれたので別のホテルを当たることにする。

オートリキシャのドライバーからの勧誘は必死で避けたくせに、ホテルでは熱心に勧誘してくれないことに不満を持つ。われながら勝手なものである。

一軒目のホテルはエアコンがないとのこと。二件目のホテルはフロントまでギンギンに冷えていたがRs.2000とのこと。

駅の近くという場所柄ホテルは結構あるのだが、これがなかなか条件が合わない。実際に門を叩いたのは2~3軒だったが、外観で判断してやめたホテルはもっと多かった。

さてどうしようかと思いながら見上げた三件目のホテルで、フロントのおっさんが手招きしている。ちょっと高そうだが入ってみるとRs.1600+12.5%Taxとのこと。スプリームより高い。 しかしフロントのおっさんの感じが良かったので泊まることに決定。時間はすでに9時半になっており、もうクタクタだった。

そもそも「足下を見る」という言葉は、旅籠や駕籠屋が旅人の足を見て疲れ具合を判断し、弱みに付け込んだ料金を取ったことから来たようだが、確かに宿探し(そしてオートリキシャとの交渉)では疲れた顔を見せてはいけない。いくら疲れていようと平気な顔をしていなければ負けなのである。 しかしこの時はさすがに疲れていた。なにしろ今朝は夜明け前に叩き起こされ、バスの中でも一睡もしていないのだ。そんな時にさも自信ありげな視線を投げかけ手招きするおっさんは、この地獄から救って下さる仏様の様に思えたものである。気分の悪いホテルには100ルピーだって払いたくないが、この仏様のおられるホテルなら1800ルピー(税込)でも喜んで払うのである。ちなみにホテルの名前は「Chentoor(チェントール)」というところであった。

シャワーを浴びルームサービスでビール!! 最高!! フィンガーチップス、ピーナツマサラ 計Rs.506

長旅の末に飲むビールは格別である。まさに極楽の甘露水なのだ。 「ピーナツマサラ」というのはピーナツにスパイスを絡ませたピリ辛味のもので、ビールにすごく合う。ああ、実に幸せである。

12時頃、倒れるように寝る。

本当に長い長い一日であった。今夜は間違いなく爆睡できることであろう。

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真鍮製のアンティーク弁当箱