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インド:まあ背に腹は替えられぬということでしょうか・インドの爆弾疑惑事件に見るインドの世相

         
  • 公開日:2007年2月20日
  • 最終更新日:2022年6月25日

ニュースでも大きく報じられていましたので、ご存知の方も多いかと思いますが、昨19日(現地時間18日深夜)、インドでまたしても爆弾テロが発生してしまいました。

報道によりますと、ニューデリーからパキスタンのラホールに向かっていた急行列車が、ニューデリーの北80km付近に差し掛かったところ、車両の一部が爆発炎上し、60名以上の方が亡くなられたとのことです。
現場からは爆発物(または引火性の高い液体)を詰めたスーツケースが発見されたことから、爆弾テロの可能性が高いと見られているようです。

この場をお借り致しまして、犠牲になられた方々に心より哀悼の意を表します。

さて、残念ながらインドでは、こうした爆弾テロが頻発しております。
「頻発」ということばを実数で現すことは私にはできませんが、少なくとも我が日本から見たら、その発生数または発生の可能性は異常に高いと言えるでしょう。

その証拠に、人の多く出入りする場所(空港はもちろん、駅、ショッピングアーケードなど)には、必ず警備員が立ち、金属探知機のゲートの通過、また持ち物のチェック等が行われ、常にテロに警戒をしているわけです。

そんな中、私のスーツケースも「爆発物」の嫌疑が掛けられ、デリー警察の手によって無惨にも破壊されてしまったのであります。

そもそもの原因は、デリー市内の某ホテルにスーツケースを置き去りにしたことから始まります。

早朝の出発と、そのホテルにエレベーターがなかったことから、私は鍵の掛かったスーツケースを部屋に置いたままフロントに下りました。
そしてチェックアウトの手続きをする際に、部屋にあるスーツケースを3日ほど与って欲しい旨を伝えました。私は3日後に、またデリーに戻って来る予定だったからです。
係りの者は了承し、私は迎えの車に乗り込み、ホテルを後にしました。

そして3日後、そのホテルに荷物を取りに行って驚きました。

私のスーツケースは床に横たえられ、そのフタはだらしなく浮き上がり、そのスキマから全方向に向けて中身の衣類やらなにやらがはみ出ていたのです。

私はすぐさま係りの者に詰め寄り、説明を求めました。

その話によりますと、すでにチェックアウトされた部屋に残された私のスーツケースは、完全に「不審物」として取り扱われ、デリー警察に通報された後に、爆弾処理班の手によってそのロック(左右二個の鍵式錠と中央のダイヤルロック)をすべて破壊され、さらには中身をすべて白日の下にさらけ出されてしまったというのです。はあ・・・

それはまあ、大変なことでございましたね・・・

本物の爆弾テロに神経を尖らせている警察にとっては、とんだ迷惑だったことでありましょう。
でも、そんなひとつひとつの努力が、市民をテロの恐怖から守っているのです。
ありがとう。デリー警察。

私もこの出来事があった直後(から1ヶ月くらいまで)は、頭に血が上り怒り狂っていましたが、今こうして冷静にインドの情勢を考え合わせますと、デリー警察の取った処置は誠に正しいと、そう思うのであります。

みなさまもインドに旅行される際には、インドの世相、世情、置かれた立場といったものをよくお調べになり、ご自信の安全を確保するのはもちろんですが、李下に冠を正すような行為も慎むようにして下さい。

でも、

私の場合はちゃんとホテルの係員に、間違いなくスーツケースの保管を頼んだのです。
なのでこのケースでは、絶対に!あの係りの男が悪いのであります!なろー!

インドのショール