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インド:体重は健康のバロメーターのヘルスメーターなのだ・インドの自動体重計

         
  • 公開日:2007年2月8日
  • 最終更新日:2022年6月25日

インドの鉄道駅など、人の集まるところに必ず置いてあるのが自動体重計です。これはもちろん有料で、計量台に乗って1ルピーコインを投入すると、体重が印刷された切符大の厚紙カードが出て来るというものです。自動体重計はやたらと電飾ぴかぴか仕様のものが多く、遠くからでもそれとすぐにわかるようになっています。
この写真のものも、上部のウインドウ内になにやらSFチックな球体がぶらさがっています。
球体にはいくつかの丸い窓があり、そこから内部の発光体(どうせ普通の電球でしょうが)が発する光を外に向けて照射しています。
でもその球体には、「人の目を引く」という以外に役割はなく、ただそこにぶら下がってぴかぴか光っているというだけの代物なのです。

さて、とにかくその球体の発する光に誘われて、まんまと自動体重計の前まで来てしまったわけですが、そこで体重を量っている人など誰もおらず、立ち止まって見る人さえ誰一人いません。

「こんなもの使う人、本当にいるのだろうか・・・」

そう思いながらも足は自然と計量台の上に乗り、気が付けば右手はポケットの中の1ルピーコインを探し当てていました。
そして背中に視線を感じて振り向けば、そこには何人かのインド人が・・・

「お、おまえらさっきまで、見向きもしてなかったじゃないかよお」

でもまあここでやめるわけにもいきませんので、投入口にコインを入れてみました。
すると、がしゃんという音がして、受け取り口から数字が印刷されたカードが出て来ました。

さっそくカードをつまみ上げて見てみれば、そこには「67.5」と印刷されていました。(写真右上のカード参照)
どうやらこの機械は、500gの単位まで量れるようです。

この体重計の仕組みはすこぶる簡単なもので、通常の体重計が針もしくは数字盤を回転させて体重を知らせるのに対して、この自動体重計は0.5刻みの数字スタンプが配置されたドラムを回し、その数字をそのままカードに押印するというだけのものです。
ただここで注意しなければならないのは、数字スタンプの押印のタイミングが、コインを投入した時ということです。つまり、計量台に乗る前や、計量台に乗った直後の、まだドラムの回転が停止する前などにコインを投入してしまうと、正しい値が印刷されないということなのです。ご使用に際しましてはこの点に充分注意され、正しい計量を心がけましょう。

ちなみに私は、その2日後にもこの体重計に乗りました。 その結果が写真右下のカードなのですが、体重は66kgになっています。
なんと、たった2日で1.5kgも体重が落ちてしまったのです。
実は私、この頃ひどい下痢に見舞われておりまして、ほとんど固形物を食べていなかったのです。 何度もダイエットに失敗しているあなた。インドに行けばきっと痩せます・・・っと、確証のないことを言ってはいけないのでした。すみません。

さて、この2枚の体重カードを比較して注目すべきことは、私の体重の変化などではないのです。 本当に注目して頂きたいのは、カードのシリアルナンバーなのです。

この2日間で「50681」が「50871」になりました。
つまり2日間で190人もの人がこの体重計を使ったことになるのです!

これは15分に1人の割合で使った計算になりますが、この体重計がムンバイ(ボンベイ)の主要ターミナル駅、ヴィクトリア・ターミナスに設置されているものだということから、あながち驚愕するほどのことではないのかもしれません。

ただまあ、カードの番号が飛んでいたということも、あながちあり得ない話でもないなあと思うのであります。

インドだからねえ・・・

インド先住民族の工芸品ドクラ