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2010年ジャイサルメールの旅・その15

         
  • 公開日:2011年10月17日
  • 最終更新日:2022年6月11日

他のラジャスタンの街にある城塞、たとえばジョドプールのメヘランガル城塞やビカネールのジューナーガール城塞は、それ全体が王の居城であり、従って王様及びその関係者以外は入ってはいかんぞよ、ということになっているのに対して、ここジャイサルメール城塞は、その中に小さな家がたくさん建ち並び、その間を細い路地が張り巡らされ、ひとつの小さな町のようになっています。なのでマハラジャ・パレスを除けば、城塞内を歩いていても、他の城塞にあるように「ほれ!すごいだろう!」といった絢爛豪華なお部屋や宝物類の見せびらかしは一切なく、雑然としているように見えてどことなく小ぢんまりとまとまりのある街並みが続いていて、歩いていてなかなか楽しいところです。

なにしろここの町では一軒ずつが独立した家屋であっても、そのすべてが「城塞」という形に集約されていますので、いわば巨大な集合住宅ともいえるわけです。でまた路地を歩いていると時折渡り廊下というか、望楼というか、とにかく頭上で左右の家をつなげている建造物なんてのがありまして、ますます「ここは全体で一軒の家なの。だからこの路地は廊下ということになるので裸足で歩いてもいいのよ、さっ、靴なんか脱いじゃいなさい」みたいな実にくつろいだ気分になれるのです。

とまあそんなジャイサルメール城塞ですが、ここもやはり他のインドの街と同様に牛や犬が勝手に歩き回っております。でもここは全体が大きな家ですから、いわばこの犬は室内犬ということになり、でまたあちらの牛は室内牛ということになり、動物もみんな仲良く一緒に暮らしている、実にアットホームな雰囲気満点のノアの方舟的城塞なのであります。

*情報はすべて2010年3月時点のものです。

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