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大航海時代の香りが残る街:フォート・コーチン

         
  • 公開日:2011年9月2日
  • 最終更新日:2022年6月6日

ケララ州コーチン(コチ)の海に突き出たフォート・コーチン地区は、古くから交易で栄えた港町で、あの有名なヴァスコ・ダ・ガマのお墓もあるところです。

大航海時代と呼ばれた15世紀末、ヴァスコ・ダ・ガマはヨーロッパからインドへの航路開拓を成功させましたが、それはインド(とその周辺)の香辛料確保が大きな目的のひとつでした。

というわけで、この町は今でも香辛料の集積地になっていて、こんな雑貨屋の前にも麻袋に入れられた唐辛子が売られていたりします。ここには香辛料の倉庫や専門店が軒を連ねていますので、本当はそちらの写真をご紹介したかったのですが、この直前に私は急な腹痛に見舞われ、ガソリンスタンドのトイレに駆け込み事なきを得たばかりでしたので、怖い顔して店番をしている香辛料屋のおやじに「写真撮っていい?」と聞くだけの気力が残っていなかったので仕方ないのです。今度行った時には撮っておきますからご勘弁下さい。

とにかくここには今でも各地から香辛料が運び込まれ、そしてまたどこかへ運ばれて行くという中継地の役目を担っているのですが、いかんせん家並みや路地といった町の構造がほぼ昔のものを踏襲しているようで狭いのです。そこへこうした大型トラックが荷を満載して入って来るものですから、荷卸し中のトラックの脇をかすめるようにしながら別のトラックが徐行して通り過ぎようとしていたり、狭い路地を曲がろうとして何度も切り替えしをしているトラックがいたりして、時折道がふさがれてしまうのです。でもそんな路地を歩いていると、ほんのり漂って来る香辛料の香りが、まるで大航海時代の空気のように感じられ、お腹の痛いのなんかしばし忘れさせてくれるのであります。

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