browser icon
You are using an insecure version of your web browser. Please update your browser!
Using an outdated browser makes your computer unsafe. For a safer, faster, more enjoyable user experience, please update your browser today or try a newer browser.

湯巡りならぬ「水巡り」の寺院なのだ:ラーメシュワラム

         
  • 公開日:2010年12月10日
  • 最終更新日:2022年6月3日

朝の沐浴風景を見た海のガートから町に戻ろうとすると、その正面に立ちはだかるのが、ラーメシュワラムの中心的存在であるラーマナータスワーミー寺院です。この寺院もマドライのシュリ・ミナークシ寺院と同様に、東西南北にそれぞれひとつずつゴープラム(塔門)があります。
そして正門であるこの東側のゴープラムは高さが53mあり、朝日に照らされたその姿は実に神々しいのであります。

入口あたりにはガートで沐浴を済ませて来たと思われる信者が大勢群がっていて、朝から実に活気に満ち溢れているのですが、あまりにも活気があり過ぎて、異教徒である私としてはなんだかちょっと近寄りがたい雰囲気で、しばらくは遠巻きにして様子を窺っておりました。少し人が減ったところを見計らい、まずは入場料(拝観料?)を払おうと、鉄柵に囲まれたそれらしき場所に近づいて行きましたところ、係のおっさんが「あっち、あっち」みたいなことを言って向こう側にある門を指差すのです。

門のところで裸足になり中に入ってみましたら、特にチケット拝見ということもなく、代わりに入口付近にたむろしていたおっさんの一人に声を掛けられました。

おっさんはタミル語でなにやら言っているのですが、残念ながら私にはまったくわかりません。
おっさんは私が言葉を解さないとわかると、手にしていた小さなバケツで水をかぶる仕草をしてまた何か言うのですが、やっぱりよくわからず、とにかく「ノー、ノー」と言ってその場を立ち去ったのでした。このラーマナータスワーミー寺院は、12世紀に建設が始まったという由緒正しい寺院で、このように彫刻が施された柱の並ぶ回廊がひとつの見どころになっているとのことなのですが、先ほどまであれほどいた信者のみなさんは回廊の内側にある神殿に向かってしまったようで、ここにはほとんど人がいませんでした。それにしてもこの寺院、入口からずっと床が水でびしょびしょに濡れていて、裸足で歩くにはちょっと気持ちが悪いのです。
だってこの水、海のガートで沐浴した人たちから滴り落ちたものだと思うのです。

そんなことを思いながら、ちょっとつま先立ちになって歩いておりましたら・・・

あっ、サリーを着た女性がおっさんに井戸の水を頭から浴びせられている・・・私はそこでようやく、「あー、この寺院は井戸の水で身を清めることで有名なんだ」と気付いたのです。やはりガイドブックは事前にちゃんと読んでおかなきゃいけませんね。

ということでガイドブックによりますと(あとで読んだのですが)、この寺院には22の井戸があり、巡礼者はその井戸を順に回って水浴し、さらにその水を飲んだりするそうなのです。

なぁ~るほど、それで床がどこもびしょ濡れだったのか。
あー、それから入口で声を掛けて来たおっさんは、井戸巡りの案内人兼水掛け係だったのか。

さらに歩いて行くと、おお、あそこでもたくさんの人が順番に井戸の水を掛けてもらっています。とその時、水を掛けていたおっさんがこちらに向かってなにか叫びました。

え?なになに・・・ここは信者しか入っちゃいけない?

どうやら私はうっかり内部に足を踏み入れてしまっていたようでした。大変失礼致しました。

やはりガイドブックはしっかり読んでおいた方がよさそうです。

ちなみにガイドブックには、この寺院は入場無料と書いてありました。
それから、カメラ持ち込み料は25ルピーとも書いてありました。

ありゃりゃ・・・

払ってないや、カメラ代・・・

ラーマナータスワーミー寺院の関係者並びに信者の皆様には、重ね重ねご迷惑をお掛け致しましたことを、この場をお借り致しましてお詫び申し上げます。

本当に申し訳ございませんでした。

次のページへ行く

目次へ行く前のページへ行く

木彫りのガネーシャ