browser icon
You are using an insecure version of your web browser. Please update your browser!
Using an outdated browser makes your computer unsafe. For a safer, faster, more enjoyable user experience, please update your browser today or try a newer browser.

本日のお宿:マドライ

         
  • 公開日:2010年11月12日
  • 最終更新日:2022年6月3日

マドライのセントラル・バス・ステーションに到着したのが夜の8時半で、しかも街の中心部までは6kmほどあるということで、早く宿探しをしたかった私はかなり焦っていました。

そんな焦る気持ちで市内行きのバス乗り場を探すのですが、これがどうしたことか見つかりません。その辺の人に何回も聞きながら繰り返しそれらしいところに行ってみるのですが、不思議なことにたどり着けないのです。

で、結局はオートリキシャのお世話になることにしました。
ガイドブックから選んでおいた「スプリーム(Supreme)」というホテルまで80ルピーで、はたしてこれが安いのか高いのか(まあたぶん割増料金でしょうが)わかりませんが、とにかくドライバーは騙すことなく目的のホテルまで連れて行ってくれました。これがデリーだったら間違いなく怪しげな旅行社に連れ込まれるか、カロルバーグ辺りのホテルに無理やり押し込められたことでしょう。

しかしホテル・スプリームの宿泊料金(エアコン付)は1500ルピー+12.5%の税(計1687.5ルピー=約3375円)ということで、ガイドブックにあった「840ルピー~」よりずいぶん値上がりしていたのです。
私はかなり疲れていたので、早いとこ部屋に入って休みたかったのですが、料金の高さに加えてフロントのあんちゃんの態度がどうにも気に食わなかったので、別のホテルを探すべく再び夜の街に出ることにしました。
なにしろフロントのあんちゃんは、料金表を見つめながら泊まろうかどうか迷っている私を完全に無視したのです。たぶん私を貧乏人だと思って相手にしなかったのだと思うのです。
まあ確かに1000ルピー以上の料金だと胃が痛くなってしまうというのは事実ですが・・・
さらにはこのホテルのドアマンの痩せこけたおやじは、私の「駅はどっちですか?」の問いに対し即答せず、代わりにそばにいたオートリキシャのドライバーに「オレに任せろ、連れて行ってやる」と言わせる始末。そもそもこのホテルは駅の近くにあるはずなので、オートリキシャに乗る必要もなく、もちろんその申し出は断ったのですが、本来客の側(まあ厳密に言えば私は「客」ではありませんが)に立って行動すべき立場のドアマンが、リキシャマンに遠慮するとはなにごとだ!ばーろー!

とまあ、つい込み上げる怒りに任せて外に出てしまったのですが、その後あたった2軒のホテルはどちらも部屋が無く、あえなく断られてしまいました。

そして途方に暮れてトボトボ歩きながらふと見上げたのがこのホテル「チェントール(Chentoor)」でした。ちょっと高そうなホテルだなあとは思ったのですが、フロントにいた小太りのおっさんが小さく頷きながら、「中に入って来なさい」というようなことを目で言うのです。
そこでまあ料金だけでも聞いてみるかという気になり、重い足を引きずるようにして中に入って行きました。

そしたら、

料金は1600ルピー+12.5%の税(計1800ルピー=約3600円)でした。

スプリームより高くなっちゃったよ!

でもまあフロントのおっさんの雰囲気が気に入ったのと、もうこれ以上ホテルを探し回るのが体力的に限界でしたので、思い切ってここに泊まることに決めました。

このホテルは宿泊料金に朝食代が含まれていて、南インド式(イドリーやサンバルなど)かコンチネンタル式(トースト、ジュース、ティー)の朝食を選んで食べることができます。朝食は屋上にあるレストランで取るのですが、そこからはマドライを、いえ、南インドを代表するシュリ・ミナークシ寺院が見えました。そして寺院から左に目を移しますと、昨夜最初に行ったホテル・スプリームがすぐ近くに見え、私はあのフロントのあんちゃんとドアマンのおやじの態度を思い出し、トーストをかじりながら「ふん!もっと高いとこに泊まってやったぞ!ばーろー!」などと、意味もなく鼻息を荒くしたりなんかしたのでありました。

次のページへ行く

目次へ行く前のページへ行く