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あらためて信仰心のすごさを知りました:パナジ

         
  • 公開日:2010年9月2日
  • 最終更新日:2022年6月4日

パナジのホテルに滞在していた時のこと、夕方なにげなくベランダに出てみましたら、その下に広がる光景に思わずぎょっとしてしまいました。

なにしろ公園の横の道に大勢の人が行列を作っていて、車もバイクもその列にはばまれて立ち往生しているのです。おおっ、これはいったいなんなんだ?
デモか?配給か?法律相談か?

しばらく観察していると、その行列はかなり統制のとれたもののようで、人数の割には実に静かに、そして粛々と進んでいて、決して危険性のあるものではないということがわかりました。

そこで私は「これは近くへ行ってみるしかあるまい」と、さっそく現場へと向かったのであります。

というわけでホテルを出て行列のそばまでやって参りました。

近くで見ると、行列に参加している人たちはみな、質素ながらもきちんとした服装をしています。そして中には、赤いマントのような布を着けている人たちもいます。

行列はすでに最後部の方だったようなのですが、男たちによって棺のようなものが担がれて来た時にはちょっとびっくりしてしまいました。まさかお葬式・・・じゃないよな。

さらにはマリア像のような人形が運ばれて来ました・・・と、ここでようやく、この行列がキリスト教のなにかの行事なのだということがわかりました。
ここゴア州は、長くポルトガルの統治が続いていた(なんと1961年まで)ところなので、今もキリスト教が盛んなのです。

なんの行事(祭祀)なのかはよくわかりませんが、とりあえず私も列について行ってみることにしました。行列は途中の小さな教会のような建物に立ち寄り、先ほどのマリア像を一度中に入れ、再び担ぎ出すというようなことをしています。

新聞記者でしょうか、そんな様子の一部始終を大きなカメラで撮影している人もいます。この辺りで行列は動きを止めました。それにしてもすごい数の人です。

私はこの行列の先頭を確認してみようと、動きを止めた列に沿って進んで行きました。

ここが先頭のようです。行列は200mから300mはあったでしょうか。
とにかく本当に多くの信者がこの行事に参加しているわけで、あたらめて宗教の持つ力というものを実感致しました。

行列の向きからして、おそらくこれからみんなでパナジ教会へ行くのだろうということがわかりましたが、行列は依然として止まったままで動き出す気配がなく、また日没が迫って来ていたために、私はここらで信者のみなさんとお別れして、ホテルへと帰って行ったのでありました。

さて、翌日の新聞にこの行列のことが載っていました。

インド・パナジのキリスト復活祭なんでもこの行列は、復活祭前の金曜日(「聖金曜日」英語で”Good Friday”と言うそうです)の礼拝のためのものだったようです。

後で調べてみましたら、確かに2010年の復活祭は4月4日で、私が行列を見たのは4月2日の金曜日だったのであります。

それにしても、インドってホントに多種多様なものが混在している国なんですねえ。

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