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本日のお宿:マウント・アブー

         
  • 公開日:2010年7月7日
  • 最終更新日:2022年6月3日

ウダイプールから乗ったバスは、乗車から4時間半、まともに走り出してから4時間弱でマウント・アブーに到着しました。

バスが停まったのはマウント・アブーの街(なんと街の名前自体が「マウント・アブー」というようです)の中心地から少し坂を下ったところにある、ただの広場のようなところでした。ここからは歩いて行かなければならないようですが、ガイドブックがないのでどの辺に行ったらいいのかよくわかりません。

そんな私に宿の客引きが3人ほど擦りよって来て、ホテルのカードを見せながらしきりに誘うのですが、現地に着いてまだ何も分からないうちに相手のペースに乗ってしまうのは後悔の素と、客引きを無視してとりあえず坂を上って行くことにしました。

街の中心地らしきところを通り過ぎ、そろそろこの辺でなんとかしなければと思ったところでまた客引きに声を掛けられました。

先ほどとは違い多少なりとも街の雰囲気がわかりましたので、ためしに「300ルピーの部屋」というのを見せてもらった(この左側のホテルです)のですが、どうにも部屋が気に入らなかったので、そのすぐ目の前にあったゲストハウス(中央の奥のやつです)に入ってみました。宿の主人は先ほどからこちらの様子を窺っていたようで、近づいて行くと実に嬉しそうな顔になり、すかさず「250ルピー(約500円)の部屋がある」などと言うのです。

おお、それはなかなかリーズナブルではありませんか。

じゃあさっそく部屋を見せてよと、宿の主人に案内されて向かったのは、最初に目に付いた4階建ての「本館」ではなく、その横っちょにくっついたアパートみたいなところでした。しかも見せられたのは一階の一番端っこの部屋、ほら、その赤い車の停まっているすぐ前の部屋なのです。この部屋にはエアコンが付いていません。
でもここマウント・アブーはそもそも避暑地として知られている高所で、しかも今はまだ3月の下旬ということで、下界に比べてかなり涼しいのです。エアコンなどまったく必要ありません。

ただ気候が涼しい分、シャワーはぜひ温かいお湯が出てもらいたいものだと思っていたのですが、残念ながら水しか出ないそうで、その代わりタダでバケツのお湯を運んでくれると言うことでした。

実際に部屋に入ってみますと、う~ん・・・さすがに250ルピーの部屋、実に質素な作りなのはいいのですが、だいぶ年季が入っているようです。
ベッドに敷かれたシーツにもツギが当たっています。

でも逆に、丹念に縫われたそのツギが、この宿の誠実さを物語っているように思え安心もしました。

そのくせ、「どうだ?」と聞く主人に私は少し渋い顔をして見せ、結局200ルピー(約400円)に負けさせての投宿となったのであります。

この手の部屋に滞在する際には、宿の主人や従業員の信頼度というのも重要なのですが、それに加えて周りの環境というのもかなり重要になって来ます。

なにしろこんな風にベッドのすぐ横の窓から外が丸見えで、それは同時に外からも中が丸見えということになるわけです。なのでこのゲストハウスの前が人通りの多い繁華街で、道行く人がいちいち部屋の中を覗いて行ったり、または不良のたまり場になっていて、夜な夜な爆竹などを鳴らされたりしたら、オチオチ安心して眠れないわけです。

その点ここは閑静な場所で人通りも少なく、窓を開けっ放しにして寝ていても、まったく不安を感じませんでした。

しかし水のシャワーだけは参りました。

やはり夜ともなると気温が下がりますので寒いのなんのって・・・

それで従業員にお湯を持って来てくれるように頼んだのですが、お湯は朝しかくれないそうなのです。実は日本人と違ってインド人は朝風呂(シャワーまたは行水)の習慣があるので、この宿ではお湯は朝限定とのことなのです。

でも日本人のみならず、寝る前に一日の汚れを落としてサッパリしたいという人は多いと思うので、今後外国人観光客誘致にも力を入れるのであれば、そこのところを少々改善された方が・・・

えっ? ああ、まあ200ルピーですから、文句はないですけどね、はい。

この写真はこのゲストハウス「Hotel Vilas」の若きボーイたちです。もしかしたらここんちの子どもなのかも(顔は似てないけど)しれませんが、一生懸命よく働いておりました。
てっきりサービスだと思って飲んだチャイの代金を取られたりと、部屋代の値引き分をちゃくちゃくと回収していたのであります。

ということでこの宿は、水シャワーが好き、他人に覗かれるのが好きという人にお勧めの宿です。

あっ、たぶんこの宿もハイシーズン(4月中旬~6月)には値段が跳ね上がると思いますので、その点はご注意下さい。

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インド先住民族の工芸品ドクラ