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祭囃子に誘われて:ウダイプール

         
  • 公開日:2010年6月28日
  • 最終更新日:2022年6月3日

これはウダイプールのとあるお店のドアに貼られていたポスターです。なにやらインドちっくな門の前で、人形を頭の上に載せた人たちが写っています。そしてポスターの下部には「Mewar Festival(メーワール・フェスティバル)」と書かれ、その期日として3月18日~20日という日付も書かれています。

メーワールというのはこの地方の古い呼び名ですので、どうやらここを代表する大きなお祭りがあるようです。

えーと、今日は何日だったでしょうか・・・
おお、20日じゃないですか!
なんとお祭りの最終日なわけですよ。

はたしてその日の夕刻、わがゲストハウスの部屋にも太鼓やラッパの賑やかな音が聞こえて来ました。

私もカメラを持って通りに出てみますと、ちょうど向こうから華やかな一団が近づいて来るところでした。あっ、みんなホントに人形を頭に載せています。これは間違いなくメーワール祭りの人たちです。

そんな華やかにして賑やかな一団のうしろに付いて行きますと、あのポスターで見たインドちっくな門の中に入って行くではありませんか。あの門の先にはかのレイクパレスが建つピチョーラー湖があるのです。

なるほど、これからその湖のほとりでこの祭りの重要な儀式かなにかを行うのだな。

門を抜けるとすでにそこにはたくさんの人が集まっていました。見れば私が付き従って来た一団と同じように、人形を運んで来た団体がそこかしこに陣取っています。おそらく日本のお神輿みたいに、町内ごとにそれぞれ人形を担いで集まって来たのでしょう。

さらによく観察してみますと、どうやら人形を担いで来た一団は、すべて女性だけで構成されているようです。そうするとこれは、インド版ひな祭りみたいなものなのかな?

とにかく女性たちはみなきれいなサリーに身を包み、今日は一世一代の見せ場だぜい!といった感じで張り切っているようです。

適当な場所に落ち着いた一団は、まず人形を頭から降ろすと、その人形になにやら祈りをささげます。そしてそれが済むと、その前で輪になって歌いながら踊ったりするのです。ただでさえ化粧映えするインド女性が、今日はまた金糸銀糸に彩られたきれいな衣装に身を包み、歌い踊るその姿は、いつにも増して華やかで本当に楽しそうです。
観客のアマチュア・カメラマンたちも、ここぞとばかりに写真を撮りまくっています。

さて、そんな楽しげな儀式のあとには、いよいよあの人形たちを湖に流すか、はたまた湖畔で焼くかして、この祭りの最大にして最高のクライマックスを迎えるのだろう、ワクワク、ワクワク、なぁ~んてことを思って見守っていたのですが・・・みんなまた人形を頭に載せて帰って行ってしまいました。

な~んだ・・・いえ、

よかったね、人形たち。

以上、たまたま遭遇したメーワール祭りのおそまつなレポートでした。

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インドの南京錠