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2001年5月16日(水)デリー・2001年インドの旅第10回

         
  • 公開日:2009年10月14日
  • 最終更新日:2022年6月23日
〔当時のメモより〕
*金額に関しては当時Rs.1が約2.7円、3倍にして1割引けば簡単に計算できます。

5/16(水) デリー 晴 (すがすがしい朝) 気温30℃(日中)

夕べの雨のせいか今朝は涼しい。
7時現在で18~19℃の室温。

今日はいよいよ列車の切符を買いにニューデリー駅へ行く予定。

2958 RAJDHANI EXP.
NEW DHLHI 19:35
ARMEDABAD 10:00
5/19 SAT.
2人分 Rs.3510 (Rs.1755)

列車は難なく取れた。しかし外国人用ブッキングオフィスに行くまでに時間がかかった。
駅右側のホームに行く階段近くで「上だ」と男に言われ、上では「そっちはホームに行く人だけだ。こっちに来い」「外国人用オフィスは前はここにあったが、今はこの下だ」と下に連れて行こうとする。
通常の切符売場に入ろうとすると「ここはインド人オンリーだ。外国人はこっちだ」と言って旅行社へ連れて行こうとする。

昼食 PALIKA BAZARそばのOPEN CAFFE(FAST FOODと書いてあった)
野菜カレー入りのパイ Rs.15
コーラ Rs.20

ネットカフェ 2時間 Rs.10x2

夕食
ガーリックチキン フルサイズ Rs.150
ベジタブルスープ Rs.20
ミネラルウォーター x2 Rs.24
_____________________________

合計 Rs.194

〔5/16の支出記録より〕

朝食 —
昼食(パリカバザール) Rs.35
ネットカフェ Rs.20
夕食(ルームサービス) Rs.194
ホテル代 Rs.300
_____________________________

合計 Rs.549

【以下の解説は2009年10月14日のものです】

まだデリーにいます。

到着した日も含めたら、もう今日で丸々一週間デリーに居続けることになります。
これをお読みの方もさぞかし「もうデリーはいいから早く別の街へ行けよ」とお思いのことでしょうが、その移動のための列車のチケットを取りに、いよいよ私は動き出すのであります。

日本なら、列車の切符を取るというのはさほど、というかまったく難しいことではないでしょう。そりゃあまあお盆や年末年始などは混んでいて席が取れないということはあろうかと思いますが、切符(乗車券)自体は駅に行けば簡単に買えるわけです。
ところがインドでは、ことデリーでは、それがそう簡単にはいかないのであります。

というのは、例のお小遣い稼ぎのインド人たちがみんなして、インド初心者の旅行者が正規の切符売場に行こうとするのを阻止するのです。そして駅前にあるトラベルエージェントに連れて行き、そこでしっかり手数料の乗った切符、もしくはもっとマージンの取れるバスの乗車券、さらにはぼったくり価格のツアーなどを押しつけようとするのであります。*写真はごく最近のニューデリー駅です。2001年頃は建物が赤っぽくてもっと汚い感じだったと記憶しております。

というわけで、実はこの日以前にも私は何度かニューデリー駅におもむき、お小遣い稼ぎインド人の包囲網を突破し、外国人専用オフィスに潜入せんと試みてはいたのですが、その度に厚い壁にはばまれ回れ右をして帰って来てしまっていたのです。
この「大の大人が切符一つ買えない」という事態は、私のささやかな自尊心を粉々に砕き去り、そのことはメモ書きにさえ残したくないというほどだったのであります。

でもそれではいつまでもデリーにいて住民と化すか、さもなくばまんまと悪徳旅行者の餌食となり、全財産を巻き上げられてのカシミール観光を楽しむかになってしまいます。まあ他にも「優良旅行社」に切符の手配を頼むという方法もあるのですが、この時はどこが「優良」なのかまったく見当が付かず、すべての旅行社、声をかけて来るすべてのインド人が「悪いやつ」と思っていたので、そんな危険は冒せなかったのです。

で、この朝、いよいよ「今日こそは切符を取らなければ!」と決意したのですが、そのためにはあの悪の巣窟に突入するだけの覚悟が必要というわけで、私はあえて朝食を抜きました。朝食を抜くことで体を軽くし、また空腹から来る怒りのパワーで一気にやつらの完璧な布陣を突破してやるぞ!うりゃあ!と思った次第であります。

さて、ニューデリー駅ではさっそく男に声を掛けられました。
男は駅舎右側の階段の登り口に立っており、私が通りかかると階段の上を指差し「上だ」と教えてくれましたので、私は素直に階段を上って行きました。
すると階段の上には別の男が立っており、「そっちじゃない、こっちだ」と不案内な私を誘導してくれました。
その男は別の階段を下りて行き、途中の踊り場を指差して「外国人専用オフィスは以前はここにあった」と言い、さらに階段を下りて行こうとします。
さすがに私もこの時点で「コレハオカシイ・・・」と気づき、男を振り払ってその場を立ち去りました。これで第一関門突破です。

次に私は駅舎一階にある普通の切符売場に行こうとしました。そこに行けば外国人専用オフィスを教えてくれると思ったからです。
ところがその切符売場の入口にも男が立っており、「ここはインド人専用だ。外国人はこっちだ」と教えてくれたのです。切符売場の窓口に行く手間が省けて助かりました。
さらに男は私をその「外国人用オフィス」に案内しようと、先に立って歩き始めましたので、私もまた素直にそれに従って歩き始めたのですが、なぜかその男は駅舎を後にして、タクシー乗り場やオートリキシャ乗り場を越えてどんどん歩いて行くのです。
やがて男の歩いて行く先に、小さな旅行社らしきものが建ち並ぶ光景が見えたものですから、そこでようやく「モシヤコレハチガウノデハナイカ・・・」と思うに至り、先に行く男をそのままにして駅舎へ戻って行ったのであります。これで第二関門突破です。

ここまで来るとあとは簡単でした。
駅舎の中の階段のわきにも男が立っていて、「どこへ行くんだ?外国人用オフィスはそっちじゃないぞ」などと言うのですが、さすがに三度も騙されません。(それ以前にも何度も騙されていたのですが)
そしてついに目指す外国人専用オフィスのある駅舎二階へ到達しました。
さすがにここにはお小遣い稼ぎのインド人の姿はなく、無事にオフィスへ入り、希望通りの列車のチケットを手に入れることができたのであります。

インド・列車の切符予約した列車は5月19日(土)19時35分発のラージダニ急行です。
私たちの次の目的地アーマダバードまでは14時間25分の長旅になりますので、快適なエアコン付き二等寝台車にしました。
これで安心して残りのデリーライフを楽しめるというものです。

安心したところでようやく食事です。

インド・ある日の昼食パリカバザールというのは、デリーの中心地的存在のコンノートプレイスの地下にある商店街です。
この日はその屋外にあるオープンカフェで野菜カレー入りのパイをコーラを飲みながら食べたのですが、切符が買えて安心した割にはショボい内容の昼食ですねえ。

その代り夜は豪勢にやりました。またルームサービスなんですけどね・・・

ガーリックチキンというのは鶏肉にニンニクの効いたソースを絡めたもので、もしかしたら中華の部類に入るのかもしれませんが、インドではどこの街に行ってもたいていお目にかかることのできるメニューです。(実際この後によく出て来るはずです)
とにかくこの晩は列車のチケット無事入手の安堵感と祝賀ムードの中、ガーリックチキン フルサイズというものを注文しました。
この「フルサイズ」というのはニワトリを一羽丸々使っているもので、その半分のハーフサイズというものもあるのですが、よほど嬉しかったらしく気前よくフルサイズを注文し、しかも支出記録の値段が半分になっていないということは一人で全部食べてしまったようです。

まあ何はともあれ、デリーから出られることになったことは本当によかったよかったなのであります。

つづく

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インドのマフラー