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インド :乗るのも結構疲れます・サイクルリキシャ

         
  • 公開日:2006年11月12日
  • 最終更新日:2022年6月24日

サイクルリキシャは人力車と自転車を合体させた三輪車です。
リキシャワーラーと呼ばれる車夫がペダルをこぎ、通常1名から3名ほどの乗客を運びます。
わざわざ「通常」と付けたのは、それ以上の乗客を乗せることもありますし、また乗客を乗せずに荷物だけを運ぶこともあるからです。(それはまた別の機会にご紹介致します)さて、このサイクルリキシャ、初めに申し上げました通り「自転車と人力車の合体」なのですが、それはなにも機能的な面だけを言っているのではありません。どうやら本当に「人力車」と「自転車」を合体させて作ったのではないかと思われるのです。

それでは突然ですが、ここで問題です。

「人力車とサイクルリキシャの一番の大きな違いは何でしょうか?」

お分かりになりましたか?

えっ?

人力車は徒歩で引っ張るけど、サイクルリキシャはペダルでこぐ?

確かにそれはそうなのですが、引っ張る方法は違っても、どちらも人力という共通点があります。

では、正解を申し上げましょう。

人力車は乗客を乗せるときと運ぶときとでは、客席の傾斜が変わるのです。
つまり、梶棒を下ろした状態=乗客の乗降時と、腰高に上げた状態=乗客の着席時(移動時)とで変化するわけです。 それに対してサイクルリキシャでは、客席は常に固定されていて、傾斜角度が変わることはありません。

それでは本題に戻り、上の写真でサイクルリキシャの客席部分を見てみましょう。

どうです。客席部分が前傾しているのがお分かりになりますでしょうか。
分かりづらい場合は、このおっさんの右足にご注目下さい。 前のフレームに足をかけ、座席からずり落ちないようにしています。

つまりこのサイクルリキシャは、人力車を改造したものなのです。
そしてその傾斜角度は、乗客の乗り降りに便利な方を採用したため、着座姿勢を犠牲にしているのです。

このように一見楽して移動しているように見えるサイクルリキシャの乗客も、常に前にずり落ちないよう踏ん張っているため、意外と疲れるのであります。

*最近は初めからサイクルリキシャとして設計・製造されたニュータイプも増えております。そちらもまた別の機会にご紹介致します。

インドのショール