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その22:ファテプール・シクリへ入る

         
  • 公開日:2009年1月13日
  • 最終更新日:2022年6月23日

ブランド・ダルワーザ門から中へ入りますと、そこは赤砂岩で造られた回廊がぐるりと周囲を取り囲む広大な中庭になっていて、その床もやはり赤砂岩の敷石がびっしりと敷き詰められています。ここはモスク地区でありまして、この中庭を含む収容人員は1万人とも言われている、インドでも最大級の規模を誇るものなのであります。と、そんな全体的に真っ赤っ赤な中にひとつ、なにやら白い瀟洒な建物が見えます・・・いったいなんなのでしょうか?
もしかしたらお土産コーナーでしょうか?
アクバルキーホルダーとかムガルクッキーなんてものを売っているのでしょうか?

いえいえ、そうではありません。

この白い建物こそ、アクバルに世継が生まれることを予言した、あのサリーム・チシュティーのお墓なのであります。

あー、なるほど・・・じゃあサリーム・チシュティーTシャツなんて売ってるかな?

だからお土産屋などではないのです。

さて、そもそも聖者サリーム・チシュティーの予言的中を記念して(?)遷都されたこのファテプール・シクリではありますが、この廟は特にモスクの中央に建てられているというわけでもなく、配置図などを見ましてもなんだか中途半端な位置にあるのです。とかくシンメトリーを「良し」とするイスラム建築にあっては、ちょっと違和感を覚えないでもありません。
実はアクバルはイスラム教徒でありながら、他の宗教の建築様式を積極的に取り入れた人でありまして、この中庭を取り囲む回廊などにも、石造りでありながら木造の柱や梁を思わせるデザインも施されていたりするのです。なので建物の配置におきましても、特に左右対称というものには固執しなかったのではないかと考えられます。

では、次はもっとヒンドゥー様式っぽい建物を見てみましょう。

*すべて2008年3月時点の情報です。

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インドの南京錠