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インド:お尻だって洗って欲しい・インド式お尻洗浄器

         
  • 公開日:2007年9月21日
  • 最終更新日:2022年6月27日

インドのトイレのお話しです。

なので今回は便器の写真が出て参りますので、そーゆーのに抵抗のある方はご覧にならないで下さい。

では、始めます。

インドのトイレには和式トイレのようにしゃがんで用を足す「インド式」と、日本でもおなじみの洋式とがあります。
今回はその洋式トイレの方のお話しなのですが、だいたいにおいてこの便座位置が日本のものに比べて高いのです。便座に深く腰掛けようものなら、足は爪先立ちのようになってしまい、てんで踏ん張れないのです。
そしてインドから帰国して成田空港でトイレに入ると、今度は逆にその便座の低さに思わず驚いてしまいます。
便座めがけて腰を下ろしたのに、着地予定地点に到達してもお尻はまだ中空をさまよっていて、不安に駆られてまた立ち上がってしまったりするのです。

さて、便座の位置はそーゆーことなのですが、「インドのトイレ」と聞いて出て来る疑問は、「ホントに紙で拭かないの?」ということではないでしょうか。

それではいよいよその現場を見て見ましょう。

インドのトイレはい、これはインド某所の洋式トイレです。

まずご注目頂きたいのは、足元前方(写真では左下の位置です)にある蛇口と手桶です。

なぜこの蛇口はこんなに低い位置についているのでしょうか?
ネズミさん用の蛇口なのでしょうか?
なにしろヒンドゥー教では、ネズミはガネーシャ神の乗り物なのです。あだやおろそかにはできないのです。

しかし、この蛇口はネズミさん用のものではありません。
勘の良い方ならもうお分かりかと思いますが、これはお尻を洗うための蛇口で、つまりはそこにあるプラスチック製の手桶に水を溜め、そいつでお尻を洗うのです。

ところが、手桶でお尻に水をかけてきれいにするというのは、これが結構難しいのです。なにしろインドにも引力というものがありますので、下向きのお尻に水をかけてそれを洗い流すには、よほどの訓練が必要となります。慣れない人がやると、いたずらにお尻全面を濡らすだけでちっとも肝心の箇所がきれいにならず、そればかりかパンツやズボンなども濡らしてしまうのです。

そこで登場したのが、インド式お尻洗浄器です。

もう一度上の写真をご覧下さい。
便器の後に黄色いホースがあるのがわかるかと思いますが、これがそのお尻洗浄器につながっているホースなのです。

それではさっそくそのインド式お尻洗浄器をお見せしたいのですが、それにはまず便器のフタを開ける必要があるのですが、開けてよろしいでしょうか?

「あっ、いやん、だめん!」

という方は、これ以上進まないで下さい。

では、

インドのトイレほれっ!

・・・・・

あれれ?

これじゃあまだ見えないですねえ・・・

えーと、便座も開けなきゃ見えないのですが、開けていいですか?

あっ、わかりました。

では、お言葉に甘えまして・・

インドのトイレほれっ!

あははは!見えました見えました!

ほらほら、その便器の後の方に付いてる金属製のやつがインド式お尻洗浄器のノズルです。
金属の板でノズルを挟みこみ、そいつを便器に固定しているだけという、なんともシンプルなものです。
あっ、茶色く見えるのは錆ですサビ。決してん~こじゃありませんのでご安心下さい。

と言うわけでこの洗浄器、お湯も出なければ下から突き上げるような噴射もできません。
ただ後からシャーッと水が出るだけの代物ですので、この装置が付いているからといって手放しで喜んではいけないのです。そう、手も使うのです。

この洗浄器は壁に付いているノズル(この写真の左下、先ほどの蛇口の少し上です)を回して水を出します。なので水の強さは自由自在です。
自分が使い安い強さに水を調整したら、おもむろに左手をお尻の方に差し入れ、ごしごしして下さい。

ほ~ら、きれいになったでしょ。

でも、ここでいつも疑問に思うことがあります。
それは、お尻はすごくきれいになった気がするのですが、手の方は逆に汚れてしまったような気がするのです。
考えてみれば双方同じ条件で洗浄されたことになりますので、まあ気のせいだとは思うのですが・・・

インドの伝統工芸細密画