2004年4月19日:現地発信メルマガ「インドからこんにちは」7

わたくし的インド案内

2004/04/19 現地発信メルマガ「インドからこんにちは」7

今日のインドも快晴です。気温も40度に達するでしょう。
(一昨日からここまで定型文になりました)

改めましてこんにちは、最近英語で目玉焼きを注文できるようになり、ハトが持っているのはクラミジアではないことを知ったけど、じゃあなんだったのかがちっとも思い出せない隊長です。

おかげさまで、みなさんからメールや書き込みなどを頂いておりますので、ホームシックにかからないで済んでおります。

それどころか、毎日前回メルマガの訂正作業におおわらわです。

そしてそれを読んでる方はおおわらいでしょう。

それではどんどん行きましょう。

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前回のメルマガで「聞くは一時の恥、聞かぬが仏」と書きましたところ、さっそく何件かご指摘が入りました。ありがとうございます。

ただこの件に関しましては、多少の創作的意図によるものがありまして、後半部分の意味は「自分の国が一番だと思っていて、外国人の言う事に耳を傾けないフランス人」ということなのです。

あっ、こんなことを書くとフランスびいきの方から怒られるかな・・・

さて、フランスはとりあえず置いときまして、インドの話をしたいと思います。

今日は一昨日乗って参りましたデリーメトロ、略してデリメの報告からさせて頂きます。

デリメは完成すると全部で3路線になるのですが、現在は市北部のオールドデリーを東西に走る路線のみ開業しております。

しかしそれも全線開通には至っておらず、完成の暁には18駅になるうちの10駅で営業運転を致しております。

私が乗車したのは、現時点での西の終着駅からひとつ手前の「シャストリナガル」という、なんだか長いシャクトリ虫みたいな駅でした。

行き先はヤムナー川を渡った東の終着駅「シャハダラ」という駅だら。

この路線は全線高架を走り、シャストリナガルの駅も高架上にありました。

まず当然切符を買うのですが、これはトークンと呼ばれるコイン状のプラスチック製のものなのです。
このトークンを買えば、デリメでとーくんまで出かけることができるというシャレにもなっているのです。(ちなみに私の乗った区間は11ルピーでした)

改札を入るときにはこのトークンを自動改札のタッチセンサーパネルに軽く押し当てます。
すると改札の半円形の遮断板が、さっと収納され、めでたく中に入ることができるのです。

ところがやはりそういうことに慣れていないインド人が多く、改札には係員が立っていていちいち指示しておりました。
それでもすべての改札に係員がいるわけではなく、係員のいない改札では、2、3人が一団となって自動改札に挑み、中には強行突破を試みようとする人までいる始末です。

私はといえば技術大国ニッポンから来た人間ですので、そんなのは朝飯前です。
しかし大の大人のインド人があれだけ苦労している自動改札を、いとも簡単にすり抜けては反感を買う心配があります。
私は自動改札を前にして一応首などちょいとひねり、不安げな表情を作りトークンをセンサーに近づけ、なんとなく操作したら偶然改札が開いちゃったぁ・・・開いちゃったらやっぱ入んないとねぇ・・・という芝居までしなければならなかったのです。すごく気を使っているのです。

四両編成のデリメの車内は日本の通勤型車両と同じで、長いすが向かい合わせにあるタイプです。
そして通路の中央には柱があり、その柱の上部を横にわたるバーに吊革ぶら下がっています。
乗り心地は大変良く、特に大きな揺れは感じません。
ただ、かなり乱暴な停まり方をします。
日本であんな急停車をやったら、「むっ、この運転手、うっかり停車駅を通り過ぎそうになったな」と乗客に思われてしまうことでしょう。

まあ電車自体に関しましては最新車両ですので、それほど面白くはないのですが、全線高架ですので見晴らしは最高です。
私は行きの20分間はドアのところに立って、デリーの街並みをずーと見下ろしていました。

すぐ目の前にレンガ造りの家がごちゃごちゃと建ち並び、人々の生活が少しだけ覗き見できるわけです。

しかし駅に着きますと当然すごくきれいなホームですので、なんだかインドという感じがせず、小田急線の和泉多摩川駅あたりにいるような錯覚に陥ります。

約20分程で終点のシャハダラ駅に到着し、私も他の乗客と一緒にぞろぞろ降りて行きました。

改札を出るときはトークンを自動改札機のトークン投入口へ入れます。

今度もまたかなりのインド人がとまどっていました。
彼らの多くは、出るときもタッチセンサー方式だと思っているようです。
医者が患者の体のあちこちに聴診器をあてて診察するように、彼らもまた、トークンを自動改札のあらゆる部分に押し当ててみて、機械の調子を調べていました。

そんな往復1時間弱の各駅停車デリメの旅でしたが、最新の車内にもサリーをまとったおばさんや、ちょっときたないクルタ着たじいさんなどがおり、デリメは着実にこの辺の庶民の足になりつつあることを実感した次第であります。

そうそう、実感したといえばもうひとつこんなことがありました。

それは帰りの車内でのことでした。
私はドアのすぐ横の席に座っていたのですが、とある駅でドアが閉まる瞬間に誰かが大きな声を出しました。
それは自分でも思いもよらぬ大声を出してしまい、それをあわてて止めたというような感じのものでした。

私も含め近くの乗客が一斉に声の主を見ました。

それは若い男性でした。

男性はちょっと呆然とした表情で閉じたドアの窓からホームを見ています。

私も後ろを振り向き男性の視線の先を見たのですが、ゆっくりと走り去るホームには、ひとりの若い女性がいたのであります。

ケンカでもしてしまったのでしょうか・・・

そうに違いありません。
本来ならいっしょにデリメに乗るはずだったものを、何かが原因でケンカをしてしまったのです。
そしてそのケンカの原因は、とてもとても小さなことなのです。
たとえばチャッパルはどっちの足から先に履くかとか、道を歩いてるときに自動車の陰を飛び越えられたか、それとも踏んでしまったかとか、デリメのボディーについている帯の色はオレンジか赤茶色かとか・・・
とにかくそんなことでケンカをしてしまったのです。

いやぁー、男女の問題はいずこの国でも同じですなあ。

若者よ!今すぐそこの窓を開け放ち、彼女の元に飛び出してゆくがよい!

そしてもしその勇気がないのなら、次の駅まで息を止められたら彼女の気持ちが自分の元に返ってくるかとか、そんなひとり占いとかするのもひとりで電車にのるときの時間つぶしになっていいもんだぞ。

と、ちょっとだけ人生と電車の先輩からのアドバイスを口の中でぶつぶつつぶやく私でした。

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いよいよインド滞在も2週間目に入り、現地からのメルマガもあと数えるほどとなりました。

いろいろご指摘やご質問を頂き、話のネタに困らないので嬉しいです。

また私が深く傷つかない程度のご指摘などございましたら、ばしばしお寄せ下さい。

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